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PTA新聞第4号

2011年(平成23)3月16日発行

「鴻漸之翼」(こうぜんのつばさ) ―スタートダッシュ―

PTA会長 村上善彦

村上善彦 寒さも和らぎ、つぼみも春を待ち遠しく膨らみかけたこの頃、因南中が開校して、早1年が経ちました。個性を持った各地域の子ども達が、どうやったら仲良く、切磋琢磨し、中学校の歴史の基礎を創り上げていくんだろうと、できる事は全てやってやろうと意気込んだ1年前が、遥か昔のように感じられます。

 何の心配も無く、子ども達はあたかも昔からの幼なじみだったかのように、因南中を盛り立ててくれました。当然、校長先生をはじめ、先生方、全保護者の並大抵でない努力と気持ちがあったればこそですが。

 「備後に因南中あり」まだまだ遠い道のりかもしれませんが、薄っすらと遠くに見えてきたように思います。良くも悪くも小学校までは1学級という狭い環境で育ってきた彼らにとって、普段は話すことのない隣の同級生を持つという大きな環境の中で、より社会に近い環境を体験できた事は、彼らをたくましくさせたことでしょう。

 開校1年目から、様々な面で今までに無い活躍を見せてくれたのが、その証明だと思います。3年生の「因南中を引っ張ってやろう」という気概は、見事に1、2年生に引き継がれています。本当の意味で、今から因南中の歴史は始まります。

 そんな場面に関われた私たちは、本当に幸せです。一年間、本当にありがとうございました。

「臨機応変」と「人の和」

校長 岡本和信

 村上水軍の兵法書に、「戦いをする上で、最も大切なことは、『臨機応変』と『人の和』である。」とあります。本校は4月開校以来、兵法書に習い、先生も生徒も力を合わせ「臨機応変」で乗り切ってきました。

 これは、今や世界の学力基準となりつつある“社会に出てから応用動作ができる学力"『ピサ型学力』に通じるものがあります。その意味で、村上水軍のDNAを引き継ぐ本校の子どもたちは、ピサ型学力のセンスを人一倍持っていると言え、彼らの力を引き出す取組みを『水軍学』と名付けました。

 PTAの皆さんも、3中学校が合流したところへ3小学校からの新入生も加えて、6校混合のスタートは、さぞ大変だったろうと思います。しかし、行事も部会も役員会も、村上善彦PTA会長さんを中心に、力を合わせ、実に楽しそうにこなしておられる姿を見ると、いつも頭が下がりました。これも水軍のDNAだと思います。

 1年が終わろうとしている今、この紙面をお借りして、心より敬意と感謝を申し上げます。そして、来年度も『ピサ型PTA力』を存分に発揮し子ども達を支えてていただきますよう、よろしくお願いいたします。

学校をつくるとは(随想)

教頭 前澤義隆

 因島に勤務して早4年、この間、閉校式・開校式と貴重な体験をすることができた。通勤は自宅を6時半に出て高速に入る。大山トンネルを抜けると、瀬戸内海の景色がまぶしく目に入る。この景色は天候によって、様々な色合いを見せる。東北は岩手県の山間部で生まれた私にとって、海はとても興味をそそる。長い下り坂を突きあたると目の前に因島南中学校がある。

 統合の準備に明け暮れていた頃、岡本校長から「教頭さん、学校をつくるとはどんなことだと思う?」と問われ、『ウッ…』と考えていると「建物は行政が造るが、教育はわしらが立てる!じゃの」と一言。私らの仕事は教育の中味づくりだ。の意味である。校長から「生徒は大丈夫か?」と問われる。下手をするとお互いの顔も見ずに統合になる。ある教員から「この島にいながら、生徒は本物の村上水軍陣太鼓を生で聴いたことない。因島高校吹奏楽部の演奏も聴いたことがない。」と声が聞こえる。それじゃあと、因南3小学校6年生児童と因南3中学校生徒を集めて、合同演奏鑑賞会を開くことにする。続いて3中学校生徒会合同研修会をセットし、3中学校合同教育研究会で「水軍絵巻」のアトラクションをする。極めつけは3中学校合同瀬戸内クルージング。等々、考えられる限りの布石を打っていった。

 さらにある日、校長から「教職員は大丈夫か?」と問われる。誰が新しい学校に勤務するか分からんが、単純計算で各校から1:1:1の割合で先生方が集まる。教職員が同じ夢(方向性)を持たなければ、学校はしんどくなる。という意味である。急いで3中学校教職員で学校づくりについて語り合う会を持つ。色々な夢が飛び交うが、地域性や学校文化の違いが大きく、その穴をどう埋めていくかが大きな課題であった。

 そんな時、前福岡市教育センター所長の木村俊明先生に「3つのだんごを突き刺すだんごの串が大事だ。」とアドバイスを受ける。どんな串がいいのか皆目分からない。しかし、学校統合に取組みながら、関西学院大学の横山利弘教授や地元の有識者、支援する会の方々の話の中に「因島は村上水軍の島、そのDNAを受け継いでいる。その地その地には歴史がある。昔、村上水軍は瀬戸内海を取り締まり、航路の安全を守った。また、日本を守るために博多の沖で元寇と闘った。さらに、アジアに押し入り、新しい文化を持って帰ってきた。」等々、どえらいスケールの話が何度も登場してくるうちに“村上水軍が築いた確たる歴史"と“世界へ飛び出す進取の気概"、“一致して事に当たる信頼感"があったからだと確信した。そしてだんごの串は「水軍学」だと附におちた。それを校長に提言したら大いに喜んでくれた。とにかく教員が歴史観・世界観・人間観を磨いて、愛情を一心に注ぎ、子どもに夢を持たせる必要があると思った。

 “学校をつくる"ことを通して、私は岡本校長から多くの人と「出会いの場」をいただき、多くのことを学ぶことができた。学校統合に立ち会うことがなければ、きっと私のスケールはきっと小さいままで、あくせくした毎日を送っていただろう。

 紙面には紹介できなかったもっと多くの方々も含め、今日までご教示をいただいた皆様に心から感謝申し上げます。

1年間を振り返って

<1年保護者>

 四町が一緒になった新しい中学校。親の不安をよそに、子どもたちは、たくさんの友達ができて、仲良くなるのが思ったより、早かったように思います。あと2年、事故なく、仲間たちと元気に、勉強はもちろん、たくさんの楽しい思い出を作ってほしいと思います。

<3年保護者>

 進路を決めるこの年、学校が統合され、不安もありましたが子どもたちは新しい学校生活にもすぐに慣れ、毎日楽しそうに通学する姿を見て、今はとても良かったと思っています。友達関係も活発になり、先生方のご指導の下、学校行事を一つ一つ積み重ねながら、日々成長できたのではないかと思います。この一年の活動が因島南中学校の新たな歴史への一歩となることを願っています。

<3年保護者>

 期待と不安の中スタートした因南中でしたが、新しい仲間と出会い、楽しく充実した学校生活を送ることが出来たようです。様々な行事も、生徒が増え力を合わせて盛り上げ、見応えもあったと思います。今後も四町の良さをどんどん取り入れ、更に発展していってください。

吹雪のロードレース大会 2月12日(土)

 2月12日(土)に尾道市中学校ロードレース大会が行われました。当日はとても寒く、雪も降っていました。子どもたちは、今まで経験したことのない過酷な状況の中で走りました。この大会で、どんな状況でも自分のベストの状態で走ることの大切さを学ぶことができたと思います。また、自分の力がどれだけなのか分かったと思います。

 次の大会までに、寒さにも負けないような忍耐力をつけて、それぞれの部活動で、いい結果が出せるように頑張ってもらいたいと願っています。

吹雪のロードレース大会吹雪のロードレース大会

<生徒の感想>

 私は、ロードレースに参加して、とても寒い中で走ったけれど、他の学校の人達と走ってみて、どれだけのレベルかよく分かりました。もっと速く走ることができるように、練習したいです。

 私はロードレース大会を終えて、とても後悔しています。なぜなら、この大会でベストを出すことができなかったからです。寒かった・・とても。これから、寒さに負けない強い自分を目指して頑張ります。

 僕は、ロードレース大会に参加して、寒い中を半そでで走り、最悪でした。でも、去年より順位が上がって良かったです。

 びんご運動公園の陸上競技場はとても寒く、私が走る時は、雪が舞い風も強くて、走っている時は手と足の感覚が分からなかったです。途中、こけそうで危なかったこともありました。ロードレースに出て、改めて自分の弱さを実感しました。

青影山登山道清掃活動 2月20日(日)

青影山登山道清掃活動青影山登山道清掃活動

<生徒の感想>

 山を登るだけで疲れて、最初のほうは全然やる気がでなかった。でも、やればやるほどきれいになって、途中から楽しくなった。寒かったのが暑くなったし、久々に動いた気がして、気持ちよかった。最後には、頂上からの景色を見ることができたし、意外といい眺めだった。やってよかった。

 最初に清掃活動をすると聞いた時、私は「何で田熊だけがしないといけないのか」と思っていました。でも当日には、土生中出身の子も二人来てくれて驚きました。
実際に清掃活動をすると、自分がきれいにした道を見ると、凄い達成感が生まれたし、この道を登山に来る人が通ると思ったら嬉しい気分になりました。
この青影山の清掃活動は、来年も再来年も続けていってほしいと思いました。

 清掃活動をして思ったことは、皆が協力して、山道や山頂などをきれいにしたら、なんだかいい気持ちになりました。私は、昨年遊んだりしてあまり掃除をしなかったけれど、今年は昨年より倍近く頑張りました。この体験をこれからの学校生活にたくさん活かして、次の学年になっても参加していきたいと思いました。青影山の清掃活動に来て下さった先生方、地域の皆様、本当にありがとうございました。来年もお願いします。

 私は、青影山の掃除をして、楽しかったです。特に楽しかったのは、地域の老人の方やボランティアの人たちと、いろんな話をしたり、協力して掃除をしたことです。掃除をしてみて、去年よりも頑張れたような気がしました。来年もたくさんの人と一緒に掃除をしたいです。

 清掃活動を終えて、とっても疲れました。特に、きつい坂を登る時と大量の枯葉を寄せる時が大変でした。でも、到着した時よりも、とってもきれいになったので、気持ち良かったし、すごく達成感があったので頑張ったかいがありました。最後に頂上に登りました。本当にきれいな景色でした。

 最初はすごくやる気がなくて、めんどくさいなと思っていたけど、友達や町の人と山道をきれいにしていくと、葉っぱをかき集めたりするのが楽しく思えるようになりました。これで、登山者が青影山を気持ちよく登れたらいいと思います。来年は、今年植えた木が、どれだけ育っているかも楽しみです。

本本の好きな人、集まれぇ~学校図書館ボランティア

 本の貸出・返却の事務をお願いできる方を募集しています。子ども達の読書活動の推進にご協力いただき、魅力ある図書館づくりに、ご協力いただけませんか。週に何日か、お昼の何時間かで結構です。興味のある方は、ぜひご連絡ください。

電話0845-26-0373(前澤教頭先生)まで

文化広報部より

文化広報部部長 石田美和

 試行錯誤で発行してきましたPTA新聞も、今回が今年度最後となりました。経験のない私が何とか新聞を発行していくことが出来たのは、快く記事の依頼を受けてくださった先生方、保護者の皆様、文化広報部の皆さん、そして新聞づくりのほとんどの部分を担ってくださった、村瀬先生、村上正子先生、益崎先生のおかげです。新聞づくりに係った全ての方に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

 そして保護者の皆様には、来年度も学校行事やPTA活動に参加ご協力いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

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