2020年8月15日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 三庄中学校 故郷への手紙【72】学び 学び 2年前の冬、父の入院と手術に伴い尾道市民病院を訪れた。 手術中、病室の父のベッドへ何気なく行ったときのこと。 窓辺に置かれた何冊かの本。 その光景を見て、相変わらず本を読むことが好きなんだなと改めて思った。 ふと手 […]
2020年6月6日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【71】遅く起きた日のこと 遅く起きた日のこと 遅めの朝食を食べたある日のこと。 とある雑誌を何気なく読み返していたとき、気になる言葉を見つけた。 「手抜きは心抜き」 食べることが生きること、その生きるすべを教わった子どもはきちんと留守が守れる自立 […]
2020年5月16日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times びんごや呉服店 故郷への手紙【70】ご無沙汰しております。 ご無沙汰しております。 この度、私の便りを再びお届けさせて頂くことになりました。大変な状況ですが、皆様に少しでも届けられるものがあればと、ささやかながら祈っております。 政府からの休業要請により、私が働くスポーツクラブは […]
2018年9月1日 / 最終更新日 : 2024年2月27日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【69】島を思う(2) 島を思う(2) 私の家の近くにお好み焼き屋さんがある。 東京で見かけるお好み焼き屋さんは、基本的に関西風だが、ここは広島の味。 こんな小さな街の商店街の路地裏に、広島の味を感じられるお店があるなんて、嬉しい限りだ。 広島 […]
2018年8月11日 / 最終更新日 : 2024年2月27日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【68】島を思う(1) 島を思う(1) 蝉の声。 波の音。 風の香り。 島は元気だろうか。 先日、海へ行った。 久しぶりのシュノーケルをしに。 海辺を歩く人は、身軽に軽やかにビーチサンダルでアスファルトを鳴らす。 賑やかな声が街に響く。 その顔 […]
2018年7月21日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【67】夏が来る 夏が来る 夏が近づく。 この時期のわくわくする心地が好きだ。 梅雨の雨はあんまり好きではないが、暖かく肌に触れる空気は好きだ。 空の色が鮮やかになって、自然の生命力を感じる気がする。 生物の心も開放的になり、活動的になる […]
2018年6月30日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【66】ある日のこと ある日のこと ある日の午後、職場でのこと。 「青木さんは毎日が楽しそう。」 同僚の女の子は、私に言った。 一つ年下で、小柄で控えめな冷静なタイプ。私とは対照的な女の子。 その子は日々の生活での幸せを、少しでも多く感じよう […]
2018年6月16日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【65】猫になりたい 猫になりたい 私の特技は、猫の鳴き真似。 最近公言するようにした。 二ヶ月前に偶然立ち寄ったペットショップ。 数匹でじゃれ合う子猫を眺めていると、「抱いてみますか?」と店員さんが声をかけてくれた。 一番大人しそうな子を選 […]
2018年6月2日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【64】巡り合わせ 巡り合わせ 巡り合わせというものが本当に存在するとしたら、私はとても恵まれている。 毎週火曜日の早朝、恵比寿で仕事をしてから一日が始まる。日中の時間に余裕が出来るので、これを機に色々なことをやってみることにした。 その一 […]
2018年4月28日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【63】重力ピエロ 重力ピエロ いてもたってもいられない。 久しぶりに味わうこの感覚に興奮した。 つい2週間ほど前の話だ。 高校生のとき、日曜日の新聞を何気なく読んでいたら、本の紹介欄に気になる作品を見つけた。 『死神の精度』という本だ。作 […]
2018年4月21日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【62】図書館と夢の世界 図書館と夢の世界 私は、テーマパークへ行くよりも図書館で過ごす方が好きだ。 「変わってるね」と言われるのは分かっている。 でも、私はその方が居心地が良い。 多くの人は、夢の世界であるテーマパークに非日常的な楽しさや感動を […]
2018年4月14日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【61】ある日の夢の話 ある日の夢の話 青い青い深ーい海の夢を見た。 身体が青く染まりそうな海の中、私は踊るようにイルカと戯れていた。 「あぁ…この感覚、覚えている。」 御蔵島という東京の小さな島で出会ったイルカ達との夢だった。 吸い寄せられる […]
2018年3月24日 / 最終更新日 : 2024年2月27日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【60】出世の街 浜松へ(3) 出世の街 浜松へ(3) 10時開店。 ずらっと並ぶパン達がこちらを見ている。きれいに整列し、お行儀良く待っている。 端から端まで三往復くらい眺めて迷って考えて、決めたのは三つ。 ミニショコラバゲット。 あんバターフランス […]
2018年3月3日 / 最終更新日 : 2024年2月27日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【59】出世の街 浜松へ(2) 出世の街 浜松へ(2) 早朝の浜松駅。 予想以上の寒さに震えた。 朝の時間をどう過ごそうか考えながら、駅周辺を歩いて身体を温めようとした。 しかし、早朝の寒さはそんなのでは歯が立たない程だった。 気を紛らわせるため髪型を […]
2018年2月3日 / 最終更新日 : 2024年2月27日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【58】出世の街 浜松へ(1) 出世の街 浜松へ(1) たった今、浜松へ向かっている。以前から行きたくて行きたくてしょうがなかったパン屋さんへと向かっている。 久しぶりの小旅行。 21時まで仕事をして、家に帰りお風呂に入り、身支度を手短に済ませた。 2 […]
2018年1月20日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【57】実家からの年賀状 実家からの年賀状 「意欲的な一年にしたいと考えています」と父。 「身体に気をつけて暮らして下さいね」と母。 少し濃い字ではっきりとした文字の父と、柔らかく穏やかな文字の母。 父の字は、子供の頃に見ていたものよりも少し優し […]
2018年1月6日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【56】謳歌する 謳歌する 今を「謳歌する」 この言葉好きだ。 今出来ること、今だから出来ることをやる。 今行ける場所、今だから行ける場所に行く。 今会える人、今だから会える人に会う。 今を楽しんで、今を喜んで、今を苦しんで、今を悲しんで […]
2017年12月16日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【55】空港の日々 空港の日々 羽田空港内の飲食店を手伝うために空港に通うことが日常となり、飛行機を眺めることが日課になった。 早起きして乗る電車には、6時前だというのに働きに行く人がたくさんいる。 こんな時間から働いている人がこんなにもい […]
2017年12月2日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 因島田熊町 故郷への手紙【54】パンの記憶(因島オカノパン) パンの記憶(因島オカノパン) 小学生のときの家庭科で作ったバターロール。 くるりと生地を巻く作業に楽しさを感じた。 焼き上がったときの良い香りに喜びを感じた。 そのときの記憶が原点となり、パンを見るとなんだか幸せな気分に […]
2017年11月18日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times はっさくん 故郷への手紙【53】『望郷』の上映会 『望郷』の上映会 二ヶ月前、たまたまフェイスブックを見ていたら、上映会の情報を見つけた。 その瞬間、「帰ろう」と思った。 映画は、重井西港から車を走らせるシーンから始まった。 スクリーンで観る島の風景に、笑いが湧く。 見 […]
2017年11月4日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【52】お味噌汁 お味噌汁 「自炊している」と話すと、大抵の人が「えらいね」と驚く。 そんなに驚くことなのかと不思議に思う。 スーパーのお惣菜や外食も嫌いじゃない。特別感があって楽しみでもある。 でも、手料理を食べている自分の身体の方が調 […]
2017年10月28日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【51】信じるもの 信じるもの 最近、占いを見るようになった。 占いを信じるタイプではなかったが、その占いはなんだかスッと私の心に届いたのだ。 私の背中を押してくれているような気がしたのだ。 「間に受けてみようかな」 そんな軽いキッカケだっ […]
2017年10月14日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【50】スタート スタート 「二十代最後」 そのフレーズが、私の耳元をくすぐる。 二十歳を迎えたとき。 十代最後を名残惜しむようなこともなく、「いよいよなんだ」という期待感を感じていたのを覚えている。 二十歳を迎えてからの九年間、あっとい […]
2017年9月9日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【49】夏の夜 夏の夜 「どんなときも自信を持って。前向きに真剣に毎日を過ごしましょう。」 8月の夜、神宮球場。 風が身体中に吸い寄せられるような夜だった。 ヨガのイベントに参加した。 以前も別のイベントで受けたことのある先生のヨガ。 […]
2017年8月26日 / 最終更新日 : 2024年2月27日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【48】スイッチ(3) スイッチ(3) 研修を受けることが決まってからの3ヶ月、出勤時間以外の時間は可能な限り練習に費やした。家と職場の往復時間も音楽を聞いて動きやレッスンのイメージを膨らませた。 大人になってこんなにもがむしゃらに向き合えるこ […]
2017年8月19日 / 最終更新日 : 2024年2月27日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【47】スイッチ(2) スイッチ(2) 「ライセンスを取得させてください」 そう言ってから行動に移すまでは早かった。 私が取得することにしたレッスンは、バーベルを使うトレーニングプログラムだ。音楽とインストラクターの声でお客様を楽しいトレーニン […]
2017年7月22日 / 最終更新日 : 2024年2月27日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【46】スイッチ(1) スイッチ(1) 「演じる」 その行為は、私にとってとてつもないエネルギーを使う。 子供の頃から、人前に立つことや声を出すこと、人に見られることが大の苦手だった。 そんな自分を変えてくれた今の職場に感謝している。 私が勤務 […]
2017年7月8日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【45】東京の楽しみ方 東京の楽しみ方 東京という街は、行く場所によって顔が違う。オフィス街、繁華街、ショッピング街、商店街。 行く街が、私の顔を変えてくれる。 その場所に合わせて、自分のファッションを変えるのが好きだ。 この街にはパンプスを履 […]
2017年6月24日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【44】思うこと 思うこと 「人はどこで繋がるか分からない。その人が別の誰かと引きつけてくれるかもしれない。人との出会いを大切にしなさい」 先日、ある人に言われた言葉。 子供の頃は分からなかった。 出会いの大切さも人との繋がりも。 毎日会 […]
2017年6月10日 / 最終更新日 : 2024年2月26日 times 故郷への手紙 故郷への手紙【43】芍薬の花 芍薬の華 「恥じらい、はにかみ、謙遜」 商店街のお花屋さん。 気になる花の名前を聞くと、明るく答えてくれたお母さん。 「今の時期は芍薬が良いわよ」 そう言って、薄いピンク色のまん丸なお花をすすめてくれた。 季節物で今の時 […]