故郷への手紙【72】学び

学び

2年前の冬、父の入院と手術に伴い尾道市民病院を訪れた。

手術中、病室の父のベッドへ何気なく行ったときのこと。

窓辺に置かれた何冊かの本。

その光景を見て、相変わらず本を読むことが好きなんだなと改めて思った。

ふと手にした本をパラパラとめくると、所々に印が付いていた。

意味を調べるために記した印なんだなということがすぐに分かった。

こんなときにも学びを止めない父の姿勢に、尊敬の念を抱いた瞬間だった。

社会に出ると、学ぶことを選択しない限り学び続けることは難しいように思う。

学ぶ環境があるということは、ものすごく貴重で尊いということに、その環境にいるときは気付きにくい。

その環境から離れ、解放され、ふと気付く。

当たり前だったことが当たり前ではないことに。

これだけやれば忘れないと思っていた因数分解、漢文やくずし字、何百回も覚えた英単語。とっさに出てこないとき、悔しくなる。

何を学ぶかは自由。

時間の使い方は自由。

学びのチャンスは色んなところにある。

雑談だって、散歩だって、料理だって、学びにつながる。

そう思えば、今の日々をより楽しく充実させられるのではないか。

すべてに意味はある。理由はある。

それを考えるだけでも、学びが少し深まる気がする。

(青木恵)

ふるさとの学び舎「旧三庄中学校校舎」

[ PR ]ピザカフェつばさ

因島の美味しいピザ屋「ピザカフェつばさ」

みょーんと伸びるチーズとこだわりの生地を溶岩石窯で一気に焼き上げます。
テイクアウト歓迎。

尾道市因島土生町フレニール前(旧サティ因島店前)
TEL 0845-22-7511

平日・土曜日 11:00~22:00
日曜日・祝日 11:00~14:00