ふるさとの史跡をたずねて【377】十大弟子基台(尾道市因島重井町白滝山)
十大弟子基台(尾道市因島重井町白滝山)
十大弟子が設置されている石の台のことである。その左側の5人の台石の下に小枠があり、その中に寄進者林蔵が自ら記した文字がある。
現存する白滝山関係文書の中には、白滝山石仏群の由来を記したものはないので、短文ながらはなはだ貴重なものと思われる。
文字は右から左へ縦書きで次のように記されている。空白は改行である。
「吾郷居士一観 者世興以修善 而自利自他人 所知識矣又 相値其勝因 願而造立於二 八尊者五百聖 者永今人住一 念不退地爾 六十一歳発願六 十四歳願成就 柏原林蔵」
あまりに短すぎて理解に苦しむが、およそ次のように解釈できる。
我が郷土の一観居士は善を修めることによって人の世を豊かにしようとした。自分や他人がもつ知識を増やし、それが世を興す元になるよう、十六羅漢、五百羅漢像を造ることを61歳で発願し64歳で達成した。
やはり、十六羅漢を含む五百羅漢を造ることが目的で成就した、ということである。また、伝六の真意は善を修めることで世を興すことであった、というのが林蔵の解釈である。
また、「一念不退地」というのは羅漢像を造ることを願ってから一度も山から降りなかった、ということを記していると思う。
この文だけから考えると「白滝山五百羅漢」と呼ばれるのが間違ってなく、伝六の最大のねらいが「善を修めて世を興す」ということであったことであろう。この文字が書かれた時には既に伝六は亡くなっている。だからその後伝六の思想が発展したということはありえない。もしそれ以上の主願が伝六にあったとしたら、それは後人の考えたことであろう。
写真・文 柏原林造
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