故郷への手紙【76】島ごとぽるの展④⑤HAKKOパーク

島ごとぽるの展」。今年9月にメジャーデビュー25周年を迎える因島出身ロックバンド「ポルノグラフィティ」が、地元因島をまるごとイベント会場にした企画。故郷への恩返し、新たな価値創造や地域の活性化という目的がある。私はその情報をインスタグラムで知り、4月からウキウキしていた。この夏は必ず刺激的で最高になると確信した。お盆の時期に帰省するのは何年振りだろうか。2泊3日の弾丸帰省。8月13日は、朝から母の運転で「島ごとぽるの展」やポルノグラフィティゆかりの場所を巡ることにした。…(青木恵)

島ごとぽるの展④⑤ HAKKOパーク

しまなみ映画館~ワンモアライヴ~
2018年9月8日にびんご運動公園(尾道市)で開催された野外ライヴ「しまなみロマンスポルノ’18~DeepBreath~」の録画映像を、島ごとぽるの展のイベントとして万田発酵HAKKOパークのホールで上映した。チケット代2,000円(因島在住者は1,000円)。※画像は島ごとぽるの展Xより。

 

ミツイシヤの次は、HAKKOホール(万田発酵HAKKOパーク内)で上映される「しまなみ映画館~ワンモアライヴ~」へ。

母の運転でミツイシヤからHAKKOパークへ移動する。私が高校時代、通学路だった道をそのまま通って生口橋をくぐる。左を向くと青い空と海。見慣れた道を進み、変わらない景色にほっとした。

HAKKOパークに近づく頃、右を向くと我が母校「因島高校」。懐かしい校舎の色のように、いつも思い出せる記憶たちがある。

私を送ってくれた母と別れ、初めて訪れるHAKKOパークのガーデンを歩いた。以前、東京の知人がここを訪れたときの話をしてくれた。とても絶賛しており、目を輝かせて話してくれたことが印象的だった。まさにその通りだった。360度自然に見守られ、開放的で穏やかな時間が流れていた。ガーデン内のスピーカーは、ポルノグラフィティの曲を気持ちよさそうに歌っていた。

HAKKOゲート内にはポルノグラフィティの曲をイメージしたギターやサボテン、うさぎやカメレオン、宇宙飛行士などの展示物が設置され、たくさんのおもてなしが、訪れる方々を迎えていた。

HAKKOパーク内マップ

このワンモアライヴを一緒に観に行くことになったのは、19年前の因島市民会館コンサートを共に観た後輩。約15年振りの再会だ。今はお互い東京で過ごしているが、会うことのないままだった。引き寄せられるように再び連絡を取り合い、因島への帰省とワンモアライブのスケジュールが合い、今回2人で再び一緒に観ることができた。

HAKKOホール前列の少し後ろ、真ん中の席を選び後輩と2人で座った。「ポルノグラフィティのファンとは違う感覚よね」と話しながら、上映までの時間を過ごした。いつも身近にポルノグラフィティの曲があり、の姿やメッセージが島の中に息づく日常を過ごしていた学生時代。ポルノグラフィティは「因島の人」という感覚なのだろうか、隔たりを感じない遠いようで身近な存在なのだ。

上映前のHAKKOホール

ワンモアライヴが始まった。2018年に開催された尾道びんご運動公園でのライブ映像が、勢いよく飛び込んできた。

最初の曲は「キング&クイーン」。初めて聴く曲だ。止まっていた記憶が動き出す感覚を覚えた。

「19年前の因島市民会館でもやったよね」と顔を見合わせ笑いながら、ミュージックアワーの振りを懐かしみ曲を口ずさんだ。

眩しいライトの中、制服を着て真っ直ぐな眼差しを向けていたあの頃のように、19年経った私達も変わらず真っ直ぐで純粋で前を向いていた。

気付いたことがある。歌詞の中に、海や空や波のように自然を表現する言葉がたくさんある。問いかけるような歌詞、自信や勇気を表すような歌詞が多くある。島を思い、それを原点に曲を作り歌い続けているんだなと感じた。

ポルノグラフィティの姿は、19年前よりも力強く、私達を奮い立たせてくれた。自信を持って前を向いて、背中を支えられ押されたように思う。

「胸張っていけー!自信持っていけー!」

2人からのメッセージだ。

(つづく)

【筆者紹介】青木恵。東京都在住。スポーツクラブインストラクター。因島椋浦町出身。三庄小・中学校、因島高校、尾道大学卒。高校時代、因島市が尾道市に編入合併する際にポルノグラフィティが因島市内の全ての小中高生を招いた無料コンサートに参加した。故郷因島には父母がいる。弟は神奈川県在住。

島ごとぽるの展公式Xより

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