短編小説ショパンの調べ【17】湯田温泉の洋品店「ディラン」

尾道駅からは、在来線で三原迄行き三原から新幹線に乗り換えて、小郡駅で降りた。小郡駅から、山口線に乗り換え湯田温泉駅で下車すると、タクシーで10分足らずの所に拓也の店がある。

静子は最初、湯田温泉と聞いて、ひなびた山間の中にある温泉郷を、一人で想像していたが、国道のすぐ傍に温泉があるのには、いささか驚いた。詩人の中原中也の生まれた所でもある。

拓也の店は、道場門前(どうじょうもんぜん)の、商店街の一角にある、30坪位の洒落た洋品店だった。店の名前は「ディラン」といい、ボブ・ディランからとって、名付けたそうだ。

ラコステ、パーマ、トロイ、フェンディ…と世界中の有名なブランド品が、整然と並んでいた。田舎者の静子には、同じ様な品物が、マーク一つ付いているだけで、何倍もの高い値段で売れていくのが、不思議に思えた。

新居は、店の2階と3階になっていて2階には、店の中を通らないで、外から出入り出来る様に、螺旋階段で玄関へと結ばれていた。

2階は、廊下を挟んで六帖の和室と、サニタリールーム、リビングダイニングがあり、3階は6帖と4.5帖の和室と寝室になっていて、外にはバルコニーがあった。二人で住むには、充分な広さである。

寝室には、12号の薔薇の油絵が架けてあり、リビングルームには、オーディオセットが置かれていた。静子は、どの部屋を見ても、自分がここで生活をするという、実感が湧かず、別にこれといった感動は、覚えなかったが、バルコニーだけは、興味があった。

それは、白い北欧風なデザインで、幅1間、間口2間位はあり、ザビエル教会を、緑の丘に見る事が出来た。

松本肇(因島三庄町)

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