因島で見た野鳥【173】コガモ旅立つ
鳥が飛ぶ時は、当然のことではあるが、翼を広げる。写真①、写真②は、コガモのメスとオスが翼を広げたところである。

写真①コガモ・メスの翼

写真②コガモ・オスの翼
これらは、水浴びで羽を整えている時であるが、この翼を上下に羽ばたいて飛行する。コガモも、他のカモ同様、次列風切(羽)には美しい金属光沢の翼鏡があり、これは構造色で、緑色に見えることが多いが、青色、水色に見えることもある。これらの羽は、全て換羽の時に新しい羽になっている。
カモ類は、体重のわりに翼の面積が小さいため、飛行するときは、せわしなく羽ばたくが、羽ばたきながら飛び続ける時の平均速度は速い。レーダー観測による138種の野鳥の飛行速度をまとめている文献『T.Alerstam et al:PLOS Biology Vol.5(2007)pp.1656-1662 Supplementary list in Table 1.』によると、時速300㎞の急降下で獲物を襲うというハヤブサの平均速度は44㎞で、コガモの平均速度は 71㎞である。文献の秒速の数値を筆者が時速に換算している。
カモ類は「水面採餌ガモ」と「潜水採餌ガモ」に大別される。コガモなどの水面採餌ガモは、潜水採餌ガモと違って、助走なしで飛び立つ。その様子が写真③である。

写真③水面から飛び立つコガモ
標識調査は、放鳥地点と回収地点は分かるが、途中の飛行経路は分からない。最近では、野鳥に付けた送信機からの電波を人工衛星で受信し、野鳥の飛行経路が調べられている。このことは、鳥インフルエンザの感染予防のためにも重要視され、ヒドリガモ、オナガガモ、マガモについての調査結果が公表されている↓↓↓↓↓↓。
『カモ類の飛来経路及び移動状況について』
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/migratory/migration_route-h20.html
それによると、日本列島を北上して北海道から大陸に渡る経路と、日本海を横断して大陸に渡り北上する例が多く、1~2ヶ月かけて繁殖地に到着するようである。西日本を出発したコガモも、日本列島を北上するか、日本海を横断して大陸を北上すると推測できる。
前回(因島で見た野鳥172)の写真⑥の「因島のペア」も、「比翼の鳥」として因島を飛び立ち、繁殖地に向かって「高速」で飛行したであろうが、繁殖地到着までには、捕食者もおり、中継地では新しい出会いがあったかもしれない。

写真⑥ペア成立(因島で見た野鳥172より)
とはいえ、コガモに限らず、現存の渡り鳥は、人類誕生以前から、「渡り」を繰り返し、絶滅することなく繁栄している。人類由来の危害がなければ、繁栄は続く。
文・写真 松浦興一
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