ふるさとの史跡をたずねて【394】仲屋墓(尾道市因島重井町善興寺)

仲屋墓(尾道市因島重井町善興寺)

戦国時代が終わるやいなや二軒から出発した柏原氏が重井町を中心に多人数になったのは、江戸時代の農村社会における薩摩芋の普及にあったことは確かであろうが、それは他の苗字の家についても同様であった。個別的な理由として初期の分家が大きかったのだと思う。

次男家の川ノ本柏原家では、初代甚之助の二男久助が分家して仲屋となる。久助は24歳の時、家を脇田へ移す。少し東である。私は現在の丸本屋村上氏宅のところだと思う。その周辺に仲屋系柏原氏が多いので。

仲屋初代久助の娘亀は、三男家・蔵本初代平ヱ門(和貞で医師をしていた)の二男久左衛門を夫に迎えて仲屋2代目とする。次男三男家の間ということで中(仲)屋と称したのだと思う。

仲屋の墓の一つには、「先祖代々墓仲屋本家廿代柏原伊太郎」と彫られている=写真右。また別面に「昭和十二年十月建之」=写真㊨=とあるので、重井柏原氏は江戸時代初期から川ノ本家、蔵本家、仲屋家と3軒がそれぞれ分家を出しながら代を重ねて来たことがわかる。

なお、仲屋2代久左衛門は医師であったので、弓削に診療に行き久司浦で急死、当地で葬られた。妻亀の兄か弟である仲屋初代の二男が弓削に養子に行っていたから親戚であった。久左衛門は高齢であったので仲屋家は当然3代七左衛門の代に移っており、絶えることはなかった。

写真・文 柏原林造

 

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