ふるさとの史跡をたずねて【375】十六羅漢(尾道市因島重井町白滝山)

十六羅漢(尾道市因島重井町白滝山)

仏教の世界は平等社会かと思っていたら、如来、菩薩、羅漢という厳然たる差別がある。そのせいか各宗派の組織においても、名称は異なるものの各階層があり、より上位を目指す意志と究極の目標である「悟り」との関係は門外漢には理解しがたい。

さて白滝山の石仏群とその場所は、昔から「白滝山五百羅漢」と呼ばれ、「伝六浄土」とか「白滝山観音霊場」などど呼ばれたことはない。「白滝山如来」でも「白滝山菩薩」ではないところに深い意義があるのであろう。

しかし、十六羅漢は釈迦三尊像の前に8人が向かいあっているが、他の484名はどれかわからない。

二八尊者と言って、偉人の石仏を28になるよう列挙した人がいた。三五夜が35夜の月が無いのと同様、白滝山の石仏には28名も著名な方はいない。

また、例の千手観音の持物を十字架だと言う妄想に上乗せして、羅漢像のいくつかを異国の宣教師だと妄想された方がいた。別に「仏像鑑賞の手引き」を述べるつもりはないが、そういう妄想を抱かないために、羅漢像の表情にはエキゾチックなものが多い、と書いておこう。

さらに、これが一番重要なものだが、羅漢は修行僧のイメージに合うのか禅宗と相性がよく、曹洞宗禅寺の多くは、ご本尊の左右の天井に近い棚に羅漢像を安置している。重井村には曹洞宗善興寺があり、白滝山が善興寺に反旗を翻がえしたのではないことがわかる。

さて、多弁を弄したが、十六羅漢をよく見て欲しい。一つ一つが実に丁寧に個性的に彫られており、まさに尾道石工の芸術家魂の競作となっている。向かって左側(東側)は一度崩落して持ち上げたのか、順番が違っているが、8番まである。

写真・文 柏原林造

左東側

右西側

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