短編小説ショパンの調べ【18】

静子は、食事の支度や、後片付け、洗濯に掃除…と、ごく普通の家庭の主婦のする事を、繰り返ししても、毎日5、6時間程余裕が出来た。時間の間をみては、時折店に降りて、品物を覚えたり、接客をしたり、出しゃばらない程度に、従業員達とのコミュニケーションを持っていった。

店内に置いているのは、結構高級品ばかりで、静子には、馴染め憎かったが、アラミスのオーデコロンだけは、好きだった。琥珀色をした液体の、上品な香りは、男性化粧品に有りがちな、嫌らしい香りは無く、気品を感じた。

店に出た後は、2時間位休憩を取った。自転車で15分程走った所に、亀山公園が有り、その一角に、フランシスコ・ザビエルが、布教したという、ザビエル聖堂がある。中に入って、キリストを抱いた聖母マリア像を見、ステンドラスの織り成す、光の芸術に、しばし見とれるのが、日課になっていた。

『ディラン』は、毎週日曜日を定休日にしている。日曜といえば、学生やサラリーマンの休日で、この日を営業すると、売上もかなり上がるのではないかと、静子は疑問を持ったが、敢えて拓也には言わなかった。

拓也は、余り店の仕事には携わらず、店の事は、店長の島崎謙二、販売員の田中深雪、青井和美の3人に殆ど、任せている。

静子とドライブする時などは、めかして愛車の『プジョー』に乗る拓也が、GジャンにGパンという、デニムの上下で、『ハーレーダビットソン』に乗って、走り回っているのを見ると、三十代という年齢が、信じられない位だった。津和野、萩、出雲、下関…と、縦横無尽に走り、単車が好きでたまらないという感じだ。

松本肇(因島三庄町)

ハーレーダビットソン

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