ふるさとの史跡をたずねて【414】伝六⑭伝六百回忌
伝六⑭伝六百回忌
さて、ここで時代は変わって伝六死後のことを記そう。それも昭和2年の伝六百回忌の記録を見てみよう。伝六命日の旧暦3月15日に伝六百回忌は盛大に行われた。
その来賓名簿を見よう。和尚7人。これは地元重井村2人、中庄村3人、大浜村1人、外浦1人で、いずれも曹洞宗である。役場10人、村長以下職員だろう。村会議員12人。組長9人。尋常・高等小学校長、郵便局長、宮司、巡査、分団長、医師、前村長など。また稚児6人、花持6人などを入れて総勢89人であった。
当日は、小学校は午後から休みになり、まさに村を挙げての大行事であった。
そこで注意すべきは因北6ヶ寺の僧侶が招待され参集していることである。各寺の宗派はいずれも重井村と同じ曹洞宗である。このことを単純に解釈すれば、伝六については熱心な曹洞宗の在家信者であり、曹洞宗から外れて新しい宗教を起こした人であるという認識はなかったと思われる。
次に村を挙げての盛大な行事を行っていることから、伝六の考え方・行動が広く村人の間に浸透し、賛同されかつ尊敬されていたものだと考えられる。そのことはまた、重井村尋常小学校・高等小学校の教育理念に反するものでなかったということを表している。
死後100年経っても伝六の人気は衰えなかった。伝六が他の宗教家と一番大きく違うところは功過自知録を実践指導したことである。
写真・文 柏原林造
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