ふるさとの史跡をたずねて【408】伝六⑧功過自知録好善法師本
伝六⑧功過自知録好善法師本
ここで本連載405回で紹介した白滝山好善法師が書き写した功過自知録の内容を紹介する。
繰り返しになるが、これは伝六が持っていた本か、書き写したものを好善法師が書き写したものだと思われる。また、伝六のオリジナルな著作ではないということである。
しかし、量から考えても伝六の活動の大きな部分を占めていたことは十分に考えられる。
まず前書きがあって、「善をすすめて天の福(さいわ)いを受けしめ、悪を戒めて禍(わざわ)ひをのがれしめんが為に記せり」と書かれ、上下巻のはじめに「古抗雲棲寺 袾宏輯」とある。(写真㊦は上巻の末尾と下巻の巻首)。

『輯(あつむ)』と言うことから、類似のものが出回っていたことが伺える。
各巻には次のような項目がある。
上巻善門、忠孝類 仁慈類 三宝功徳類 雑善類 補遺
下巻過門、不忠孝類 不仁慈類 三宝罪業類 雑不善類 補遺
附録、功過自知録大意
上巻善門では、「父母に仕え敬いてよく養う一日一善」(忠孝類)、「棄子を養う一命八十善」「牛馬等の命を救う一命二十善」(仁慈類)、「仏、菩薩、祖師の像を建立する入用二百銭一善」(三宝功徳類)、「家業に油断なくよく勤め妻子を厳しく教え導く一事一善」(雑善類)など。
また、下巻過門では、「父母の葬いをせず一度十過」(不忠孝類)、「牛馬等を殺す一命二十過、誤りて殺す五過」(不仁慈類)、「悪を見てその所を去らず五過」(雑不善類)のような具体例が細かく記されている。(一部大意のみ記す)
善の数の総計から過の数の総計を引くという集計を毎日続けるための指針である。
写真・文 柏原林造
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