外国人日本語スピーチ大会 因鉄からジェンさんが出場

「第22回外国人による日本語スピーチ大会&交流会」が1月19日、尾道市役所2階多目的スペースで行われた。6カ国11人の出場者は5分間のスピーチを日本語で披露した。主催は国際交流ボランティア・フィーラス華と尾道市国際交流推進協議会。

発表者全員には、主催者から賞状と記念品が贈られた。その後のアトラクションとして、鉄心流剣詩舞道(てっしんりゅうけんしぶどう)による吟剣詩舞(ぎんけんしぶ)が披露された。

出場者は次の通り。(出身国・職業)

ムハマド・ファリス(インドネシア・佐藤工業)▽チャン・ティ・ハオ(ベトナム・ホクト(株))▽ベンジャミン・バルピット(アメリカ・尾道商業高校外国語指導助手)▽サプコタ・アカス(ネパール・栗原中学校1年生)▽シャーメイン・ン(シンガポール・外国語指導助手)▽レナルド・プラセテヨ、サプトロ兄弟(双子・インドネシア(株)AIM)▽ジョシュア・スティネット(アメリカ・三原高校外国語指導助手)▽孫超(中国・尾道市立大学)▽ファン・ティー・ハー・ジェン(ベトナム・因島鉄工)▽バグス・パンゲストゥ(インドネシア・東伸船舶機械工業)。

因島鉄工からジェンさん出場

因島鉄工株式会社からは2023年3月にベトナムから来日したファン・ティー・ハー・ジェンさんが出場、「日本での生活の新体験」についての流暢なスピーチと「幸せなら手をたたこう」を会場の参加者とともに歌い交流を深めた。(スピーチ内容は下記掲載)

ジェンさんの応援に因島鉄工社長・社員・研修生がかけつけた。手前中央がジェンさん。

「日本での生活の新体験」

因島鉄工(株)ファン・ティー・ハー・ジェン

こんにちは!私はベトナム出身のジェンです。みなさん、ベトナムについて知っていますか?私の国には美しい風景がたくさんあります。よかったら、私たちの国へ遊びに来てください。

現在、私と夫は造船業で70年の歴史を持つ因島鉄工株式会社に勤務しています。私の会社にはベトナム、インドネシア、タイ、フィリピンなどから来た100人近くの外国人が働いています。

ちなみに、私の夫も2017年にこのスピーチ大会に出場しているんですよ。今日は息子と一緒に応援に来ています。

「天災時の日本人の克服の方法」尾道市第16回外国人日本語スピーチ大会より

今日、私が話したいのは日本に来て新しく経験したことについてです。

実は、これまで日本に来るとは思ってもいませんでした。しかし、2022年に夫が仕事で日本に行ったため、昨年3月に当時2歳の息子と日本に来ました。

初めて日本に来た時、たくさんの困難に遭遇しましたが、その中のひとつが言葉の壁でした。日本語は本当に難しいです。ひらがな、カタカナ、特に漢字です。次に音読み、訓読み、という読み方です。私の会社には外国人向けの日本語教室があります。日本語が上達したおかげで、5カ月前に日本で自動車の運転免許をとることができました。それからは外出が便利になりました。天気が悪い日は車で息子を保育所まで送っていけるので安心です。

ふたつ目の新しい経験は、息子が通っている日本の保育所でのことです。日本とベトナムの保育所には多くの違いがあります。例えば、日本では、親が毛布、タオル、飲料水、多くのものを準備しなければなりませんが、ベトナムではすべて保育所が用意します。最初は、毎日準備に時間をかけなければならないのが面倒だと思いましたが、今では、準備を手伝う事で親と子供がより仲良くなり、親としての責任感が高まることがわかりました。

ベトナムでは4歳未満の子供は両親や祖父母に着替えを手伝ってもらったり食事を与えてもらうことが多いですが、日本では子供の自立が早いです。3歳の息子が自分で食べたり、着替えたり、自分で整理整頓したりできるのがとても嬉しいです。

日本では子供たちがピクニックに行くときはお弁当を作りますが、ベトナムでは保育所が子供たちの食事や荷物を用意してくれるので、お弁当を作った経験が本当にありませんでした。私は何度もお弁当を作っては失敗してしまいましたが、その失敗の後に私がどんな料理を作ったか、みなさんわかりますか?チャーハンですよ!材料を全部混ぜて炒めてみました。幸い息子は全部食べてくれました!

新しい国で母親として働いてみると、多くの問題に直面します。例えば子供が病気になったら学校を休まなければなりません。そんな時、会社はいつも私が子供の世話ができるように休ませてくれたり、色々なサポートをしてくれます。私は会社のサポートに心から感謝しています。

そして日本に来ることを決心したことは、正しい判断だったと感じています。私はここで勉強し、働くために全力を尽くします。

私たちはどれくらい日本に滞在するか分かりませんが、もしかしたら5年、10年、あるいはそれ以上かもしれません。しかし重要なことは、日本人との経験は私たちにとって本当に素晴らしいものだという事です。

そして最後に「幸せなら手をたたこう」という曲の一部を歌わせていただきたいと思います。これは私が日本に来たときに、初めて覚えた曲です。みなさんも一緒に歌ってくれませんか?

どうもありがとうございました。


ジェンさんプロフィール 29歳、ベトナム出身。2023年3月、息子と来日。夫とともに因島鉄工(株)で働いている。因島鉄工では、実習生対象に、毎日昼休憩時間を利用して「日本語教室」をしている。ジェンさんは毎日出席している。

夫のクインさん(32歳)は2014年7月~2017年7月まで大学卒業資格で実習生としてベトナムから来日し、「日本語スピーチ大会」に出場経験がある。2022年3月、再び来日しエンジニアの資格を持ち電気・機械整備管理などを担う。

息子のビー君(3歳)は自宅ではベトナム語、保育所では日本語で生活。日本語も大変上手に話すという。

㊧から夫のクインさん、息子のビー君、妻のジェンさん。

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