岡野初美卒寿記念 水墨画・墨彩画展 ギャラリー喫茶ブラームス(因島田熊町)

尾道市因島田熊町のギャラリー喫茶ブラームス(☎0845-22-5112)で1月6日から開催中の「岡野初美卒寿卒寿記念水墨画・墨彩画展」が、2月3日(月)から作品を入れ替えて28日(金)まで開催される。期間中は日曜祝日も10時~17時開店する。

出品者は岡野初美さん(美峰)=写真㊤=と娘の平井朋恵さん、瀬戸田水墨画教室の先生と友人5人の作品およそ70点。細やかでかつ迫力ある筆づかいが観るものを励ますような水墨画の魅力を発揮した力作ぞろい。

小学校教員として

因島田熊町に在住の岡野初美さんは現在、89歳。普通車の自家用車を駆使して因島はもちろん瀬戸田など行動範囲は広い。

愛媛県の松山市で生まれ両親の仕事の都合で今治市へ。今治市の高校を卒業後愛媛大学へ進む。卒業後は今治市内の小学校勤務7年。内海造船で働く造船マンとの結婚のため、広島県教員採用試験を新たに受験し因島での教員生活が始まった。

振り出しは昭和32年(1957)重井小学校。当時の井上一次校長のもと、現在のトランペット鼓隊の前身である鼓笛隊を結成・指導した。それから11年間の田熊小学校・4年間の三庄小学校、土生小学校では教頭として、大浜小学校では校長を3年務めた。

これらの教員生活を支えたエネルギーは「子どもたちが喜び、上達するのはうれしい、楽しいことは何でもしたい」という精神。バレーボールの指導もした。

今は亡き夫も、「無理してはいけんが、素晴らしい仕事だから頑張れ」と応援し続けた。教頭職になってからは、亡夫は内海造船を退職して家庭を支えた。二人の子供(一男一女)の食事の支度や家事を担った。

その献身に支えられて60歳退職。その後は小学校の補助教員や親と子どもの相談員を務めた。1年間のべ180人からの相談を受けたという。

70歳から水墨画に

水墨画との出会いは70歳から。すでに習っていた知人の紹介で、いつもの「やってみたいことは善は急げ!」の精神で瀬戸田市民会館にある水墨画教室に参加。自宅で描いて教室では講師から添削を受け作品を仕上げていく。これまでに描いた作品は昔からある桐箱で大切に保管し、今回の展示会に全て発表するという。岡野初美さんの集大成である。

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