故郷への手紙【13】石の島(3)

石の島(3)

「あの島は何島だろう」
考えることは、島と海のことばかり。

あえて予備知識は多く持たない。その地で五感すべてを使って知るのが私の旅。
島の中心地には、流人の墓や牢屋跡など歴史的なものが多くあった。
教科書よりも、その場所が現実を教えてくれる。
気ままに路地を歩いていると、半球型の建物を発見。まるでドラゴンボールの悟空の家だ。
中を覗くとおじさんが一人、ベッドの上で手先と足先で器用に漁で使う網を作っていた。
「この家は俺が作ったんだよ」
驚いた。こんなきれいな曲線を作り上げるなんて。
船の材料を使っているらしく、中は暖かいらしい。
その後も色んな出会いがあった。
ゴミを荒らすカラスを退治する男の子、次来たときはお茶でも飲みに来なさいと言ってくれたおばあちゃん、文京区から移住して釣り三昧のおじさん。
そのおじさんに、羽伏浦海岸という海までの道を聞いた。そこは、新島一のサーフポイントで約7kmもの砂浜が続く。
明日帰ると言うと、「明日帰るなら、無理してでも行った方がいい。」
おじさんの言う通り、前に進むことにした。
おじさんの言葉を背に、目的地を目指した。

青木めぐみ

(青木恵)

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