2024年1月27日 / 最終更新日 : 2024年2月11日 times 因島鉄工株式会社

外国人日本語スピーチ大会　因鉄から研修生コリスさん出場

「第21回外国人による日本語スピーチ大会&交流会」が1月21日、尾道市役所2階多目的スペースで行われた。9カ国10人の出場者は5分間のスピーチを日本語で披露した。発表後、一人ひとりに表彰状が贈られた。その後、三味線倶楽部メセナ6人による「黒田節」「四季の歌」など7曲の演奏があった。

出場者＝写真㊤＝は次の通り。ザッカリー・シベリー（アメリカ・外国語指導助手）▽イモジュン・ドンブロスキ（ニュージーランド・尾道高校AFS留学生）▽マイケル・プジィオ（ポーランド・外国語指導助手）▽ラウレント・ビッケリ（イタリア・尾道高校AFS留学生）▽ジャッキー・キリアン（アメリカ・外国語指導助手）▽ナタリー・サミエコバ（チェコ・御調高校AFS留学生）▽アレクサンドラ・クルズアキロヴ（カナダ・尾道東高校外国語指導助手）▽コリス（インドネシア・因島鉄工）▽カギソ・プラネ・マリア・モレテ（南アフリカ・外国語指導助手）▽しゅ・うんたく（中国・尾道市立大学大学院）。

因島鉄工からコリスさん出場

因島鉄工株式会社からは来日1年6カ月のインドネシア出身コリスさん（23）が出場。コリスさんは、研修生先輩のサルジョノさんがインドネシアで開設した「日本語学校」の第1期卒業生として来日。日本語検定試験3級（N3）を取得、次はN2をめざしている。趣味は水泳と空手。将来の夢はレストランを経営することだという。（スピーチ内容は下記掲載）

コリスさんの応援に因島鉄工社長・社員・研修生がかけつけた。

コリスさん（因鉄）

「ただ今異文化体験中」

因島鉄工（株）コリス

みなさまこんにちは。初めましてコリスと、もうします。インドネシアの中部ジャワのカランアニャルという町からまいりました。私は「因島鉄工株式会社」の実習生です。今はもう1年6カ月「因島鉄工」で働いています。

日本とインドネシアで違うというのは、きっといっぱいありますけれど、今回は、三つだけの違うことを発表したいと思います。そして私が日本が好きになったり、嫌いになったりしている毎日を想像してみて下さい。

一番目は言葉です。あたりまえですよね、国が違えば言葉も違いますよね。私は日本語が嫌いです。なぜ嫌いかと言うと、「漢字」があることです。本当にむずかしいです。なんでそんなにむずかしいのかなぁー。
例えば「あつい」と書いている時にどの「あつい」を使えばいいのか「熱い」か「厚い」かあるいは暑いかわからなくなり、次に出て来たときは音読みはどれなのかわからなくなります。私は忘れやすい人だからかなぁーと思います。

この様にほとんど全部に漢字があって、しかも、しかもですよ「音読み」と「訓読み」とあって、まるでテレビショッピングのような状態です。

でも会社の皆さんのおかげで、むずかしくても少しずつ理解できるようになりました。日本語がわからないときは会社の方にゆっくり日本語で説明してもらいました。今でも、時々わからない方言で「じゃけ～の～」とねんをおされて、わからなくなりますが、皆さんの忍耐力に「ありがとうございます。」

それから二番目は季節です。日本の季節は春、夏、秋、冬の四つありますね。日本人は春が一番好きな季節と聞きましたが、それは本当ですか、みなさん？私も同じです。春が大好きです。春はあたたかく、いっぱい桜が咲いてとてもおだやかな天気になります。ところがそのすばらしい季節でも花粉症がありますね。今、花粉症が原因で花を見にいけない日本人の皆さんに同情します。

インドネシアの季節は夏だけだと思います。天気は「あつい」と「ぶちあつい」があります。その季節は誰もいやです。インドネシアの「夏」は夏季と雨季です。インドネシアの毎日の天気は予測不可能ですけど、だいたい「ぶちあつい」です。ときどき小雨、大雨もふります。

三番目は宗教上の習慣です。インドネシアは80%がイスラム教です。インドネシア人は豚肉を食べません。お酒も飲んだらいけないと言われています。だから一回は断ります。

それから温泉も入りません。その理由は他人に裸を見せると天国に行くことが出来ないと言われているからです。

それから女性との交際にはちょっと厳しい「きまり」があります。そのことを日本人の友達が聞いて、私に「おい、大丈夫かおまえそんな人生は楽しいか、おかしなぁー」と言います。私は「私にとっては普通なことです。習慣になりましたから、大丈夫です」と答えます。でも守らない人もいますけどね。

是非みなさんも常夏の国インドネシアにきてみてください。日本にないすばらしいものと、気まぐれに見える季節を経験して下さい。

これから、どこかで、お会いする機会があると思います。インドネシアと日本の事を少しづつ理解しあえる毎日にしましょう。

ごせいちょうありがとうがざいました。