因島で見た野鳥【145】オオルリ
オオルリのオスは、前回【144】のキビタキなどともに、姿とさえずりが美しい「和鳥四品」の一種、鳴き声が美しい「日本三鳴鳥(ウグイス 、コマドリ)」の一種、青い鳥を代表する三種(コルリ、ルリビタキ)の一種であり、バードウオッチングでは、人気が極めて高い野鳥である。
オオルリは、ヒタキ科オオルリ属の一種。ヒタキ科の中では大きく、全長16.5cmで、スズメ(14.5cm)より大きい。東南アジアで越冬し、夏鳥として九州以北の山地に渡来・繁殖する。渓流沿いの林を好む。因島では、初見である。
はじめに、オオルリ・オス成鳥の美しい姿を写真①に示す。これは、山本正幸(香川県高松市)著”かがわの生き物たち”(美巧社、2021年2月)に所収の写真を、著者のご好意で転載したものである。
写真①のように、オス・成鳥は、体の上面は紫色を帯びた光沢のある青色で、外側尾羽基部に白斑がある。
写真②は因島で撮影したオオルリ・オスで、顔から胸、脇にかけて黒色で下面は白い。
写真③は、6月下旬に因島で撮影したもので、全身がオリーブ色を帯びた褐色で、淡褐色の斑があり、翼、背から尾が青い。これは、オオルリ・オスの幼鳥(巣立ち直後)である。海・山を越えて因島に飛来するほどには、まだ飛翔力はないと思われるので、因島で生まれた個体と考えられる。メスは上面がオリーブ褐色で尾羽には赤褐色味があり、下面は淡褐色、腹は白い。
写真④は、写真②③の撮影場所付近で撮影したもので、キビタキ・メスにもよく似ているが、クチバシの先端がかぎ状に曲がっている(拡大挿入写真)ので、オオルリ・メスと思われる。これらのことから、因島でもオオルリが繁殖していると推察できる。
本稿作成にあたって、前回と同様に、山階鳥類研究所制作”オオルリとキビタキの識別マニュアル”(環境省自然環境野生生物課鳥獣保護業務室、2009年3月)を参照した。この資料には、多くの写真もあり、非常に参考になった。これが制作・公開された理由は、キビタキとオオルリが違法に捕獲・販売・飼育されることを取り締まるためである。少し複雑な思いで参照した。
オオルリ・オス成鳥の写真転載の許可と写真データの提供について、山本正幸さん(香川県高松市)に、謝意を表します。
(7月21日・記)
文 松浦興一、写真 山本正幸・松浦興一
[ PR ]因島で家の解体のことなら「吾城」へ
空き家になった時のそのままの状態で、家具や食器、衣類などの処分から、解体後の用途に応じて砂利敷きや、アスファルト舗装等の工事までを一貫して施工します。
丁寧かつ迅速な施工で、因島はもとより島嶼部や尾道近郊においても、幅広く、ご好評いただいております。
【対応住宅】
木造住宅 / RC鉄骨 / 軽量鉄骨住宅 / アパート / 工場 / マンション
【お問い合わせ】
有限会社 吾城(ごじょう)
広島県尾道市因島重井町5800-42
TEL0845-26-2282