福島放射能汚染地域に生きる子どもたち【3】

戻って来ない子どもたち

少し話は飛びますが、2011年3月11日からひと月過ぎて、避難していた人々が戻って来ました。当時、私は某私立幼稚園=写真=の理事長園長をしていました。

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2011年4月11日に入園式を終えた日の午後いわきを震源地とした震度5の大きな余震が発生し、その翌日の12日は始業式、90名近くの園児のうち半数の40名の園児たちが戻って来ました。残り半分は避難先に留まったまま、いつ戻るかは未定でした。

私たちは、戻って来たこの子どもたちと一緒に新学期を始めました。放射能汚染、余震、外部内部被曝不安の尽きないここで子どもたちは生きるのです。そして私たちは、ここで毎日この不安の中にいる子どもを守りながら、保育し、育てるかが課題でした。しかし、11日の震度5強の地震のために、やっと始まった幼稚園は小学校に合わせて暫くお休みになりました。それも再々会何日かわからないままの休園、私たちは余震の中で、いつでも開始できるように準備をしながら待つということになりました。スタッフはこれからどうなるのか少々気が重くなりました。

しかし、気持ちを立て直して、小学校の再開に倣って18日月曜日から再び幼稚園を始めました。所が、再々会してみますと、数名の園児が余震と原発4号機倒壊の不安のために再び避難して行き、また園児が減ってしまいした。子どもたちにどう説明しようか(月)地震・津波・原発・余震・放射能汚染の現実を見ると、ここに生きることが本当に出来るのだろうか、ここで生活することは大丈夫なのだろうか、と言う不安が何度も頭を過っていきました。

私は神戸震災を経験していますが、放射能汚染は初めての経験で、どうしてよいかわからないことばかりでした。そして、保育が始まり、園児たちが幼稚園に来ても、外にも行けず、戸外遊びも出来ず、好きな遊びもできないままです。何日までこれが続くのだろうか、と外を見ながら思いました。先生たちが体力や運動機能を育てたり、色々なものに関心をもてるように、色々な室内遊びや保育を工夫していました。

土屋修二(瀬戸田バプテスト教会牧師・博愛幼稚園園長)

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