因島で見た野鳥【44】イソシギ

チドリ目シギ科の一種で、全長20cm。因島では1年中見ることができるが、冬に見る機会が多いように思う。嘴と頭から背は灰黒褐色、眉斑は白く、胸に灰褐色の縦斑があり、腹は白く、白い部分が胸部側面にくい込む特徴のある模様をしている。

多くの場合、単独で、海水・淡水の区別なく水辺で尾羽を上下に振りながら、忙しなく歩き回り動物性の餌を探し、しばらくすると、「チリー チリー」と澄んだ声で鳴きながら低空を飛び去る。飛翔時には、翼に明瞭な白い翼帯が現れる。

写真は、潮が引いた水際で、カニを捕食しているイソシギ である。「磯鴫(いそしぎ )が いち早く知る 海の枯れ」(能村登四郎)の句が、写真に相応する句と思ったが、潮間帯(干潮時に現れる陸地)で暮らすシギやチドリ類にとっては、海岸の造成工事や気候変動による潮間帯の減少は餌場が無くなることである。このことを登四郎は思いやったのかもしれない。

「イソシギ」で、映画「いそしぎ(The Sandpiper)」を連想する人もいると思うが、sandpiperは海辺に生息する数種のシギ科の鳥の総称で、イソシギ は英語ではCommon sandpiperという。映画「いそしぎ」の主題は、「恋」である。

(文・写真 松浦興一)

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