因島で見た野鳥【26】ハシビロガモ

カモ目カモ科の一種。全長50㎝の冬鳥。嘴が大きく、先端が広がっているので、識別は容易である。

オスは、頭部は緑色光沢のある黒で、緑色は構造色で、紫色に見えることもある。嘴は黒色、首から胸は白色で、脇と腹は栗茶色。

メスは褐色で黒褐色の斑があり、嘴は黒い斑点がある褐色で外縁は橙色。翼鏡は、写真には写っていないが、青緑色に見えることが多い。

虹彩(黒目の周囲)は、オスは黄色で、メスは茶褐色である。羽衣がメスと同じようで、虹彩が黄色味を帯びたエクリプス(非生殖羽のオス)が、この冬、因島に飛来した。現在、生殖羽に徐々に換羽中である。あたかも、本稿の写真(メス)が写真(生殖羽のオス)に変身しているかのようで、観測は楽しい。

鳥の尾羽は、上側を覆う羽(上尾筒)と下側を覆う羽(下尾筒)に挟まれている。ハシビロガモのオスの上・下尾筒は黒い。因島で見た野鳥【23】コガモで、オスの腰に淡黄色の三角形斑と述べたが、これは下尾筒の色で、ヒドリガモ・オナガガモなどのオスの上・下尾筒は黒い。

写真上=生殖羽のオス。下=メス。

(写真・文 松浦興一)

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