尾道地区保護司会(小川曉徳会長)が行った第66回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。

「あいさつの力」

長江小学校6年 佐藤駿太さん

あいさつには、人をつなぐ力がある―

ぼくは、二つの経験を通して実感しました。

一つ目の経験は、児童会役員が行なう「あいさつ運動」です。ぼくが通う長江小学校では、児童会役員が、毎朝、校門前の石段に立ち、元気よく、「おはようございます。」とあいさつをし、登校してくる一年生から六年生をむかえます。これは、ぼく達長江小学校の伝統であり、ほこりです。ぼくも、児童会役員としてその伝統を受け継ぎ、あいさつ運動を始めました。初めは、「今まで先ぱい方が受けついできたあいさつ運動を、ぼく達の代で終わらせてはいけない。」という責任感だけであいさつ運動を行なっていました。暑い日も、雨の降る日も、「続けなければ…。」という思いだけでがんばっていました。

しかし、やり始めて約四か月、ある変化に気付きました。それは、ぼく達があいさつをしてもはずかしそうに、小さな声でしかあいさつをかえしてくれなかった人が、ぼく達よりも先に、「おはようございます。」と、あいさつを返してくれるようになったことです。

この変化に気付いた時、ぼくは、あいさつ運動を続けてきて、本当によかったと思いました。同時に、ぼくは、あいさつをすることばかり考えていたけれど、大切なのはあいさつを交すことだと気が付きました。

あいさつを交すことで、今まで親しくなかった人とも話すようになり、いっしょに遊ぶ機会も増えました。

二つ目の経験は、毎年、六年生が学校の代表として行っいる地域の方への活動です。それは、ぼく達の登下校を見守ってくださっている地域の方に、花束を届ける活動です。

地域の方は、ぼく達が安全に登下校できるよう、登校・下校時刻に合わせて、通学路に立ってくださり、いつも「おはよう。いってらっしゃい。」「勉強がんばってね。」と、笑顔で、明るく声をかけてくださいます。心配なことがあって、ちょっと元気がでない日も、地域の方のあいさつや温かい言葉のおかげで、「よし、がんばろう。」という気持ちになりました。

ぼく達六年生は、日ごろの感謝の気持ちを伝えるために、ヒマワリの花を植え、大切に育てました。そして、一学期の終わりに、心をこめて花束をつくり、地域の方に届けにいきました。地域の方は、「ありがとう。このヒマワリで、元気がでました。」と、笑顔で受け取ってくださいました。いつもお世話になっているのはぼく達なのに、こんなにも花束を喜んでくださって、ぼくは、地域の方の温かさを強く感じ、今まで以上に感謝の気持ちを強く持ちました。

この活動以降、ぼくは、学校内だけではなく、地域でも、自分から進んであいさつをしていこうと思うようになりました。ぼくは、日ごろ、地域の方からあいさつで元気をもらっています。だから、今度は、ぼくが地域の方に、進んで元気のよいあいさつを行い、地域のためになることをしたいと思ったからです。

この二つの経験を通して、ぼくは、あいさつには、人と人、地域をつなぐ力があると感じました。あいさつを通して、今まで仲良くなかった人と親しくなる一歩が築けます。そして、親しくなれば、たがいの気持ちを理解し合うことにつながり、思いやる気持ちも生まれていくと思います。

人にはそれぞれ、好きなことや得意なことがあり、個性は様々です。個性を尊重し、人と人がつながりをつくっていくことができれば、学校でも地域でも、安心して幸せに生活していけるのではないでしょうか。そのため、ぼくは、あいさつを続けます。そして、自分の住む地域の温かさを守っていきたいと思います。