2007年12月29日 / 最終更新日 : 2007年12月29日 times 空襲の子 空襲の子【69】連載終了にあたって 数々の出会い 連載「空襲の子」がいよいよ終了を迎えた。2006年8月28日から2007年12月29日までの1年4カ月にわたった。二部構成になっており、前半が「因島空襲と青春群像―62年目の慰霊祭」、後半が「巻幡家の昭和史―公職追放を […]
2007年12月29日 / 最終更新日 : 2007年12月29日 times せとうち花壇 馬鈴薯の芽を刳ることなんとなく悪事を働く気分になりぬ 藤原野栖枝 一説によると「あらゆるものに命は宿っていて、命は使命を持っており、寿命が尽きても新たな命を育む」という。
2007年12月22日 / 最終更新日 : 2007年12月22日 times おかめはちもく NHK大河ドラマ「風林火山」と「本因坊秀策・囲碁十傑」の共通点 NHKの大河ドラマ「風林火山」が16日(日)夜の放映で幕を閉じた。クライマックスは、やはり頼山陽の詩で有名な「鞭声粛々(べんせいしゅくしゅく)夜河を過(わた)る…」―詩吟にも歌われ継がれている川中島の壮絶な戦いだった。
2007年12月22日 / 最終更新日 : 2007年12月22日 times 空襲の子 空襲の子【68】因島空襲と青春群像-巻幡家の昭和-公職追放を越え めざすべき人 巻幡敏夫の足跡を追いながら、彼がめざした究極の目標は、信用組合の結成にあったのではないかと思った。昭和27年~43年初代理事長、43年~46年理事、46年から人生最後まで顧問を務めた。
2007年12月22日 / 最終更新日 : 2007年12月22日 times せとうち花壇 蔓枯れの青きナンキン下がりおり冬至に食べんと持ち帰りたり 渡辺スズ子 年の瀬が近くなると、猫の手も借りたいような忙しさである。今年最後の畑仕事をと、ミカンの枝の片付けや、家の周りの整理をしていたのかも、竹垣に葉っぱも蔓も枯れてしまった蔓に、半熟れか青成りかの、まだ青味の残って […]
2007年12月15日 / 最終更新日 : 2007年12月15日 times 空襲の子 空襲の子【67】因島空襲と青春群像-巻幡家の昭和-公職追放を越え 因島信用組合の創立 巻幡は公職追放解除後、因島信用組合創立に心血を注いだ。昭和27年6月10日、初代理事長に就任し、同43年まで務めた。昭和40年には、全国中小企業団体総連合佐藤栄作名誉総裁から功労彰を授与されている。
2007年12月15日 / 最終更新日 : 2007年12月15日 times せとうち花壇 この広き地平の中の一隈(くま)に小さき夢を追いつつ生きる 西本としゑ 初句に「広き地平」という言葉が登場する。まことに視野の広い詠風で、時代は歌とともにあり……
2007年12月15日 / 最終更新日 : 2007年12月15日 times おかめはちもく 来年のエト「子(ね)=ねずみ」について 異業種グループの忘年会のスピーチで来年のエト「子(ね)=ねずみ」について論議が盛りあがった。 ことのおこりは五千年の歴史を有する中国春秋戦国時代の思想化で道家の祖、老子が「敵を大きくさせて滅ぼせ」と言った。マンモスも […]
2007年12月8日 / 最終更新日 : 2007年12月8日 times おかめはちもく 歴史博物館 尾道豪商の世界―加登灰屋を中心に 尾道市役所前の歴史博物館で「尾道豪商の世界―加登灰屋を中心に」が開かれている。かつて、下関―尾道―浪速(大阪)の三大湊まちの中心で玉の浦(尾道)が商都としての盛衰を語る人が少なくなった。言わんや編入合併した因島、瀬戸田 […]
2007年12月8日 / 最終更新日 : 2007年12月8日 times 空襲の子 空襲の子【66】因島空襲と青春群像-巻幡家の昭和-公職追放を越え 初の因島市長選(下) 初の因島市長選の結果が出た。 当選 安松延二 7864 次点 宮地 弘 7445 巻幡敏夫 5369
2007年12月8日 / 最終更新日 : 2007年12月8日 times せとうち花壇 鳥たちに飽食の冬であるらしく未だたわわに柿の残れる 中西 貴子 今年の秋は、柿や蜜柑類は豊作だったのか、もう十二月の終りだというのに、畑や道端の木には、色づいた柿の実が枝もたわわに残っている。例年であれば、一つ残らず食い尽されているのに、と思いながら、小鳥たちも人間と同 […]
2007年12月1日 / 最終更新日 : 2007年12月1日 times おかめはちもく 「外国人労働者が必要」という企業の本音を配慮した議論が不可欠に 30年ぶりの造船産業の復活に生気を取り戻した因島。朝の通勤ラッシュの自転車部隊を「あれが、これからの造船産業の一翼をになう外人部隊です」と、某会社の幹部は呟く。 1980年代半ばの造船不況以降、新規雇用を押え続け、そ […]
2007年12月1日 / 最終更新日 : 2015年8月10日 times 空襲の子 空襲の子【65】因島空襲と青春群像-巻幡家の昭和-公職追放を越え 初の因島市長選(中) 因島市誕生の時期は国政・市長・市議と選挙が連続した。4月29日衆議院選挙をかわきりに5月17日因島市長選、5月20日市議選とつづいた。いずれも激しい選挙戦になった。衆議院選は吉田茂首相の「バカヤロー解散」を受けたものであ […]
2007年12月1日 / 最終更新日 : 2007年12月1日 times せとうち花壇 指太く土に馴染みし両の掌をハンドソープの泡に包めり 河内せい子 両の掌を…までの上句の充実感が、下句の泡に包まれた未知の発見につながり、生活のなかのロマンが、とても楽しい。
2007年11月24日 / 最終更新日 : 2007年11月24日 times 空襲の子 空襲の子【64】因島空襲と青春群像-巻幡家の昭和-公職追放を越え 初の因島市長選(上) 時代は、第二次大戦の復興をほぼ終え、昭和の大合併へと向かっていた。因島は昭和28年5月1日、土生町、三庄町、田熊町、中庄村、大浜村、重井村、東生口村の7町村が合併して、市政を施行した。 この合併の話は昭和26年になる […]
2007年11月24日 / 最終更新日 : 2007年11月24日 times おかめはちもく 民主党と国民新党の間柄は「同床異夢」 参院で統一会派を組んだ民主党と国民新党の間柄は「同床異夢(どうしょういむ=夫婦が同じ床に寝ながら、別々の夢を見る)」。自民・公明、社民にも同じことがいえるので責めるわけでない。
2007年11月24日 / 最終更新日 : 2007年11月24日 times せとうち花壇 客帰り気が付くと小さな棘(とげ)がある脳よあのとき眠っていたの 増成 君子 解りにくい詠み方ともとれるが、一、二度読み返してみると納得できた。 さて、この家に来ていた客とは、良いお客か、悪いお客か、まあまあの客かなどなど考えてみた。何かの用件があったに違いないが、普通に考えて、隣 […]
2007年11月17日 / 最終更新日 : 2015年6月5日 times 空襲の子 空襲の子【63】因島空襲と青春群像-巻幡家の昭和-公職追放を越え 友人・池田勇人(下) 関西テレビ放送名誉顧問の巻幡展男は常務取締役時代の1988年に、池田勇人と父敏夫との交友について、エッセイ「冬日可愛」のなかでふれている。ご本人の了解をいただき、紹介させていただく。 テレビの世界に入って30年になります […]
2007年11月17日 / 最終更新日 : 2007年11月17日 times せとうち花壇 ひそやかに生き終えしもの見届けぬ午前三時の流れ星ひとつ 藤原野栖枝 初句の「ひそやかに」が「生き終えし」と「見届けぬ」の両方に効き、歌の解釈は簡単になる…ナントイイマショウカ…短歌の妙でありましょう。 午前三時の静けさの中、流れ星が音も無く消えた。それを見た作者は「寿命と […]
2007年11月17日 / 最終更新日 : 2007年11月17日 times おかめはちもく 「千の風になって」の霊魂観 死者の悲しみより、自分を癒される歌 NHK紅白歌合戦以来、根強いブームを持続している「千の風になって」作詞不詳、A thousand winds 日本語詩・作曲新井満、コーラスアレンジ秋川雅史。 しかし「私は墓の中にはいません 死んでなんかいません」と […]
2007年11月10日 / 最終更新日 : 2007年11月10日 times おかめはちもく 県立瀬戸田病院 中途半端な有床診療所よりも「老人保健施設」に 少子高齢、過疎化の波が地方公共医療施設の存廃を揺れ動かしている昨今。尾道市と合併した瀬戸田町も例外でない。毎年度約2~3億円の赤字経営を続ける県立瀬戸田病院の移管を公募して県内の医療法人と調整していたが条件が整わなかっ […]
2007年11月10日 / 最終更新日 : 2007年11月10日 times せとうち花壇 買いものの行きに帰りに目に止まる店先に吊られ揺るる干蛸(ほしだこ) 岡野 幸子 秋から冬にかけての島の風物詩の一つである。八本の脚を形よく広げ店の軒先にひらひらと揺れている。いつもの通い馴れたほどよい道のりを自転車か単車で行き来していて、ふと目に止まったのである。
2007年11月10日 / 最終更新日 : 2007年11月10日 times 空襲の子 空襲の子【62】因島空襲と青春群像-巻幡家の昭和-公職追放を越え 友人・池田勇人(上) 第58~60代内閣総理大臣・池田勇人(1899~1965)=写真=と巻幡敏夫は生涯を通じての友人であった。旧制忠海中学校で机を並べて以来、将来東京で会おうと、誓い合う仲となった。しかし、その二人の夢は叶わなかった。東京 […]
2007年11月3日 / 最終更新日 : 2021年11月1日 times おかめはちもく 因島の栄枯盛衰を物語る日立会館ビルの取り壊しが始まる 日立造船城下町因島の栄枯盛衰を物語る日立会館ビルの取り壊しが始まった。昭和32年(1957)7月完成したこの会館敷地は遊漁、農耕船の「船だまり」だった。いまから50年前の話だから記憶に残っている人たちも多い。 夏には飛び […]
2007年11月3日 / 最終更新日 : 2007年11月3日 times 空襲の子 空襲の子【61】因島空襲と青春群像-巻幡家の昭和-公職追放を越え 家族それぞれの苦悩 二女恵美子さんに単刀直入にお尋ねした。「お父さんは、本当に軍国主義者でしたか。わたしには、どうしてもそうとは思えないのですが」との問いに、「そうではありません」と、明快な答が返ってきた。 筆者は、巻幡敏夫との面識は一 […]
2007年11月3日 / 最終更新日 : 2007年11月3日 times せとうち花壇 オジギソウ指を触れれば葉を畳むそれで私は機嫌を直す 三島美知子 この一首は事の始終が分かりやすく詠まれている。作者は何かのストレスを発散したくてオジギソウに触った。するとオジギソウは葉を畳み始め、その動きを見ているとストレスが消え、機嫌よくなっていく自分が見えた。このよ […]
2007年10月27日 / 最終更新日 : 2007年10月27日 times せとうち花壇 秋晴れを医院へ向かう道端の行商の荷台に蟹(かに)神妙なり 岡本美穂子 今日はお医者への予約日だ、それにしても良いお天気で、晴れ透るという秋空である。子供達が空は広い、と歌っている声が聞えて来そうだ。
2007年10月27日 / 最終更新日 : 2007年10月27日 times 空襲の子 空襲の子【60】因島空襲と青春群像-巻幡家の昭和-公職追放を越え 巻幡敏夫に追放処分(下) 巻幡家に連合軍総司令部(GHQ)の取調官が乗り込んできた。巻幡が忠実に公職追放に服しているかの調査であったのであろう。この場合の公職とは単に官職だけではなく、占領軍が指定した、影響力のある政党・企業・団体・報道機関など […]
2007年10月27日 / 最終更新日 : 2007年10月27日 times おかめはちもく 「ねじれ国会」と国民新党の動向 広島第6選挙区 「ねじれ国会」にからむ国民新党の動向が広島第6選挙区の有権者にとっては気がかりだ。与野党激突の新テロ対策特措法の審議と合わせ、衆院解散・総選挙の時期をめぐる議論が活発化してきた。
2007年10月20日 / 最終更新日 : 2007年10月20日 times おかめはちもく 古賀誠選対委員長「宮澤先生を偲ぶ会」に出席 難航必至な広島6区 仕切り直しの臨時国会。前首相の残像は消え、福田自民党と小沢民社党の攻防が激しくなったとはいうものの、早期解散含みのお膳立ても表面化してきた。