ふるさとの史跡をたずねて【323】木浦城跡(今治市伯方町木浦甲546)

木浦城跡(今治市伯方町木浦甲546)

伯方港の北側の小高い山が木浦(きのうら)城跡である。木浦城と言うよりも伯方ふるさと歴史公園と言った方がよくわかる。そこには天守閣を模した展望回廊と資料館があったのだが、残念ながら現在は閉館されている。それでも、駐車場とトイレは使えるし、眺望の素晴らしいところだから行ってみるだけの価値はある。

標高96メートルの頂上を中心に段差のある曲輪(くるわ)があった。その遺跡が想像できなくもない。写真の瓦屋根の写っている展望回廊(模擬天守)のある場所が本壇(一段)で、北東方向に、駐車場になっている二段、さらにフェンスの下に三段目があり、その下のブルーシートのところが武者走りで、遺構に対応してある。海の向こうには金ヶ崎城跡のある岬が見える。

ここは1170年頃、河野通信配下の紀氏によって作られ、村上水軍の時代になってからも、能島村上氏によって利用された。

海に近い良い場所ではあるが90メートルの高さは、日常的に上り下りするのにいかがであろうか。現代人の感覚で考えるのは無謀であるが、やはりもっと低いところへ人は集まったのではなかろうか。

マニアにとってはここまで改造されたものは、もはや遺跡とは呼べないのかも知れないが、城郭図と対応させて眺めれば、ありし日の面影を想像できなくもない。

写真・文 柏原林造

木浦三段

木浦城 金ヶ崎から

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