尾道地区保護司会「社会を明るくする運動」入選作文【6】「輪」

尾道地区保護司会(楢原幸伸会長)が行った第64回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。

 

高須小学校六年 川ノ上まどかさん

去年の夏のことです。私は母と一緒に地域のボランティア活動に参加しました。主に、公園のゴミ拾いをする活動でした。

公園に着いたとき、とてもおどろきました。見わたす限り、ゴミが捨ててあるのです。よく見ると、少しだけ草や花が生えているのですが、見るにたえない状況でした。

小学生の私の仕事は、その公園で拾った空き缶をつぶすことでした。つぶした後の缶は、アルミ製とスチール製に分け、袋にまとめて近くにいた大人と一緒にゴミ集めをしている人のところまで運ぶというものでした。

一生けんめい缶をつぶしていましたが、缶が集まる間に時々ひまになる時間があって、私は周りを見渡しました。

たくさんの人たちの姿が目に入ってきます。大人の人たちはがんばってゴミを拾っていました。その中で中学生くらいの人たちが集まったグループがありました。とても面倒そうにゴミを拾っています。自分の意思で参加した人たちではないのでしょうか。「感じ悪いなあ、何のために来たのだろう。」と思いました。

そんなことを考えていたとき、ふと他の中学生たちと同じくらいの年齢の人が目に留まりました。その人は、隅の方で大人の人たちと一緒にせっせとゴミ拾いをしていました。「大人でも面倒そうにしている人がいるのにすごいな。」と思いました。

その人に負けないように、私も缶つぶしの仕事をがんばりました。

しばらくして、さっきの面倒そうにしていた中学生の姿が見え、私はおどろきました。真面目にゴミ拾いに取り組んでいるのです。きっと周りの人たちが話もせず一生けん命にゴミ拾いをしているので、だんだん集中してゴミ拾いをするようになったのだとおもいます。

私は、「みんなで協力することって、こんなにも人を変えるのか。」と、すっかり嬉しくなりました。
公園のゴミはみるみる内に減っていって、最後にみんなで草取りをして終わりました。ゴミ拾いが終わった公園は、最初とは比べものにならないほどきれいな気もちのよいものになりました。まるで、別の場所のようです。

ボランティア活動が終り、みんな笑顔で帰っていきました。もちろん、あの中学生の人たちも、にこにこしながら帰っていきました。

私は、この経験で学んだことが二つあります。

一つ目は、周りの人たちと協力することで人は大きく変わることができるということです。最初面倒くさそうにしていた中学生は周りの人たちのがんばる姿を見て、自分もがんばらなければと思うようになったのだと思います。

二つ目は、他の中学生の行動に流されず、自分の意思で一生けん命にゴミ拾いをしていた中学生の素晴らしさです。できそうでなかなかできないことだと思います。できれば、私もこんな行動ができるようになりたいと思いました。

六年生になった私は今、学校で朝のそうじのボランティア活動に参加しています。この活動をとおして、ゴミを散らかすなどの人のいやがる行動はしたくないと思うようになりました。

朝そうじの輪を友だちにも広げ、助け合ってきれいな学校にしていきたい、それが私の今の目標です。

kawanoue_madoka

[ PR ]ピザカフェつばさ

因島の美味しいピザ屋「ピザカフェつばさ」

みょーんと伸びるチーズとこだわりの生地を溶岩石窯で一気に焼き上げます。
テイクアウト歓迎。

尾道市因島土生町フレニール前(旧サティ因島店前)
TEL 0845-22-7511

平日・土曜日 11:00~22:00
日曜日・祝日 11:00~14:00