因島で見た野鳥【126】アオサギの水浴び

野鳥は、水浴びなどをして羽の手入れを欠かさない。アオサギの例を紹介する。

アオサギは、本連載【20】で紹介したが、因島で見る最も大きい鳥の一つで、年中見ることができるサギである。

人の皮膚にある汗腺から分泌される皮脂は、殺菌作用や保湿作用があり、潤った肌にする。鳥には汗腺が無い。ダチョウやヒクイドリなど少数の鳥を除いて、鳥の尾羽の基部に唯一の皮膚腺として一対の尾腺(脂腺)があり、蝋、脂肪酸、脂肪と水を主成分とする濃い油を分泌する。これをクチバシで羽に塗りつけ、羽を保護する(フランク・B. ギル:鳥類学)。

写真①は、アオサギがクチバシで羽を整えているか、この分泌物を塗りつけている様子である。

写真①アオサギの羽繕い

写真②は、水に浸かって水浴びを始めようとして、長い足を折り曲げて下半身(?)を水に浸けているところで、我々が行水をする雰囲気である。コサギもこの姿勢から水浴びを始める。

写真②アオサギの行水

写真③は、激しい水浴びの始まりである。

写真③アオサギの水浴び

体全体を水中に入れ、激しく羽ばたいて、羽の汚れや寄生虫などを払い落とそうとする。

鳥に共生している寄生虫は、吸血性のもの、羽そのものを食べるもの、羽軸の中に寄生するものなど多種多様で(前出の「鳥類学」)、読むだけで体に痒みを覚える。これを払い落とすには、水中で、相当激しく羽ばたく必要があるのは納得できる。

その後、写真④のように、あたかも羽を乾かすような格好をした。

写真④アオサギの日光浴

油脂を塗った羽は水をはじくので、水浴びしても羽を乾かす必要があるとは限らないし、水浴びとは関係なく写真④のような格好をすることもあるので、日光浴で寄生虫駆除をしているのかもしれないが、アオサギ以外では、このような光景を見たことはない。行水のあと浴衣をはだけ、”艶めかしく”も思うが、筆者の俗っぽい品性のせいか?

文・写真 松浦興一

因島で見た野鳥【20】アオサギ

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