ふるさとの史跡をたずねて【47】美可崎城跡(因島三庄町三ケ崎)

美可崎城跡(因島三庄町三ケ崎)

安芸の地乗りと呼ばれる古くからの航路は布刈瀬戸を通り、江戸時代になって開発された伊予の沖乗りと呼ばれる航路は弓削瀬戸を通る。このことからも、備後灘が海を支配する者にとって重要だったことがわかるだろう。その備後灘を一望できるのが美可崎城跡である。鼻の地蔵尊で有名な地蔵鼻は三ケ崎の鼻とも呼ばれ、その先端にある。

因島に数ある城跡と呼ばれている砦跡は住居か見張り所であったということしか伝わっていないが、美可崎城跡には多くの事柄が伝わっている。

古くは海の関所であり、後に帆別銭、駄別銭などを徴収したとも言う。また、鼻の地蔵伝説に伺えるような「賊」としての海賊衆の面も伝わる。

さらにまた、ここを管理した今は明徳寺になっている土居城跡に住んだ第五家老南彦四郎泰統と、城代とも奉行とも呼ばれる金山亦兵衛康時は、どのような経緯で因島村上氏の主要武将となったのだろうか。ここにも因島村上氏について理解するためのヒントがあるように思われる。

このように美可崎城跡は地理的に重要なものであっただけでなく、因島村上氏の歴史を留めた重要な史跡である。

(写真・文 柏原林造)

弓削から。背後は奥山。

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