尾道地区保護司会「社会を明るくする運動」入選作文【15】「正しい道を歩むために」

尾道地区保護司会(小川曉徳会長)が行った第66回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。

「正しい道を歩むために」

長江中学校3年 内海佳華さん

「1万4千人」

これは何のことを示した数字だと思いますか。実は、平成26年に薬物所持や使用で逮捕された人の数なのです。

日本は、世界で最も治安がよい国だといわれていますが、決して犯罪に手を染める人が少ないというわけではありません。最近では犯罪をおこしたり、非行にはしる人たちの年齢が低くなっていることもあり、中学生の私たちにも危険が身近に迫っていると感じました。例えば、薬物です。

私が、薬物について考えるきっかけになったのは去年学校に講演に来て下さった「DARC(ダルク)」という施設の人の話を聞いたことです。

「DARC」とは、Drug(ドラッグ)Addiction(病的依存)Rehabilitation (リハビリテーション)Center(センター)の略称で、この施設では主に、薬物やアルコール依存症からの回復と独立を支援し社会復帰へのサポートをしています。同じような症状を抱えた人達と共同生活やボランティア、コミュニケーションをしたりすることで薬物依存をなくしていきます。薬物は依存性がとても強く一度やめてもまたやってしまう人も多くいるそうです。禁断症状といって、薬物やアルコールを使用しなかったら暴れだし、危害を加えたりしてでも手に入れようとすることもあります。

このように、薬物を完全に断ち切るというのは一人ではとても難しいのです。

そういった問題を解決するためにつくられたのが、「DARC」という施設です。現在全国に約50ヵ所あるそうです。

私は、講演で初めて更正を支援する団体があることを知りました。一番おどろいたのは、更正を支援するスタッフが過去に薬物を使用していた人たちだということです。講演にきてくださった方も、薬物使用の経験がありました。しかし、その経験をいかし社会復帰への手助けやそういった施設があることを一人でも多くの人に知ってもらおうと活動しておられました。薬物はもちろん絶対に使ってはいけないけれど、もし身近にそういった施設があれば少しでもその家族の人の救いになるのではないかと思いました。薬物使用などが身近な存在になった今、薬物乱用の防止や改善への取り組みが重要になってくると思います。

例えば、学校で薬物乱用防止教室を開いて薬物がどんなに危険なものか教えたり、もし誘われたらどうするのかといったことを友達同士で考えたり話し合ったりすることがあります。家族で一緒に考えてみたり話し合ったりしてコミュニケーションをとることも大切です。こうすることでより多くの人に施設の存在を知ってもらう機会になると思います。自分のこととして、しっかり考えることであやまった道に進まないようにすることができます。

また、地域とのつながりも大きな役割を果してくれると思います。なぜなら、地域の人と日頃から交流することで孤立を防ぐことができ、ささいな変化にも気付いてもらえると思ったからです。人と人とのつながりが薬物使用の一番のブレーキになると思います。地域や人とのつながりが広ければ、使用者の心の支えになったり更正へと向かうことも可能になります。

このような取り組みが全国に広まり「1万4千人」という数字が少しでも「0」に近づけばいいなと思いました。

私は、この講演を聞いて薬物から身を守るために正しい知識や情報を身につけたいと思いました。

他人事ではなく、自分にも起こり得ることと捉えて、ぜひ「DARC」について調べてみてください。薬物は、「ダメ!絶対!」。

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