故郷への手紙【37】あんこ

あんこ

このお正月、あんこを作った。
念願の夢、私の小さな夢を実現した。

まずは、眠っていた小豆をたっぷりの水に浸した。
数ヶ月も台所で眠っていたので、よーく浸さないと目を覚ましてくれない。
ワクワクしながら、一晩を過ごした。
「いよいよだ」
カラカラと鍋に入る音が、私の胸を踊らせた。
たっぷりの水で湯でこぼす作業からスタート。
ぐつぐつ音が鳴り出すと、ゆで汁がきれいな赤茶色になった。
捨てるのがもったいなく、小豆茶として飲むことにした。
まだ豆は固い。
ただひたすら、美味しく出来上がることを祈りながら煮続けた。

次は、お砂糖の出番。
「砂糖を入れると、水分が浮いてくる」
レシピに書いてある通りになった。
砂糖の保水力に感激。
普段の料理では感じることのない、楽しさだった。
少しずつ豆が柔らかくなってきた。
あとは、時間をかけて待つのみ。
木べらで優しく混ぜながら、少しずつ変化する姿を眺めていた。
どれくらい時間がたったのか分からない。
ただただ小豆と向き合う時間。
静かで穏やかな心地よい時間。

時間をかけて気持ちを込めて作ること、やっぱり料理はそれが一番楽しい。
あんこに教わったこと。
おいしく出来上がったあんこに感謝。

青木めぐみ

(青木恵)

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