市民劇団尾道てごう座 合併の垣根越え因島初公演 感動の余韻残した本因坊秀策伝

掲載号 08年11月15日号

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 NPO法人尾道てごう座(尾道市新高山二丁目、田島美鈴理事長TEL0848-46-3562)は9日午後2時から因島市民会館大ホールで幕末の天才棋士、碁聖・本因坊「秀策・虎次郎ものがたり―神童の目」を上演。約800人の観客を魅了、拍手を浴びた。

 市民劇団テゴー座の設立は1999年。尾道にゆかりのある作家、林芙美子や画家、小林和作、幕末の女流作家で頼山陽の恋人だったと伝えられる平田玉蘊などを取り組んできた。

 今年は、10年目という節目を迎え、尾道・因島の両市合併による記念事業の一つ「本因坊秀策囲碁記念館」が落成その?(こけら)落しと合併による地域文化の垣根を越えた融合の一助になれば―と、両市にとって深い縁がある尾道市因島外浦町出身の本因坊秀策を題材に選び2年前から準備を進めてきた。

 原作・庚午一生「虎次郎は行く」脚本・村上宏治(村上アーカイブス代表)演出・六条寿倖(倉本聰主宰の富良野塾元塾生)監修・入船裕二、プロデューサー・田島美鈴。キャストは全員アマチュアで週2回、同市西御所町の県営2号倉庫で稽古を重ねリハーサル、ゲネプロ、本番へと漕ぎつけた。

 なかでもエピソードが多い秀策の幼青年期を演じた同市中庄町、因北小3年青木雄飛君と同小6年大河君の兄弟は大人のサポートもあり前半の主役を演じこなし「子供でもこれだけできるんだ」と、父兄や学校教職関係者、一般観客へ一石を投げかけた。

 第2回公演は来年1月11日(日)午後2時から尾道しまなみ交流館テアトルシェルネである。

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