尾道地区保護司会「社会を明るくする運動」入選作文【3】「一人一人が」

尾道地区保護司会(小川曉徳会長)が行った第65回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。

「一人一人が」

土堂小学校六年 森本陽菜さん

今、私の住んでいる尾道では、古くからたくさんの祭りが催されています。祭りには、毎年多くの人々が参加し、盛大な行事としてもり上がります。

私も、何度も祭りに参加したことがあります。そこではたくさんの屋台が立ち並び、小さい子や大人まで、楽しむ様子がうかがえます。しかし、いざ足元に目をやると、わりばしや紙コップ、空き缶など、道のはしにいくつもいくつも捨ててあります。ふと、前にいた男の人が、食べかけたフライドポテトが入った袋をすてました。そして、落ちたフライドポテトを多くの人がふんで、道はよごれてしまいました。こんなごみを捨てることも祭りの伝統として引き継いでいってしまったのでしょうか。祭りによってよごれていく町は、本当に住みやすい町になっているのでしょうか。

次の日、祭りのもり上がった雰囲気もなくなり、静かな町に戻った町を歩いていると、たくさんの人たちが町のためにと、ゴミを拾うボランティアの人たちを見かけました。自分が捨てたゴミではありませんが、溝の中や道のはし、こびり付いたガムなど、細かいところまできれいにしています。汗をかきながら、尾道のために、一生けん命ゴミを拾っていました。

ごみを捨てる人たちは、自分でごみを持ち帰るのはめんどうだ、だれかがゴミを拾ってくれるだろうという無責任な考え方があるのでしょう。また、通りかかった人たちでも、自分が捨てていないから別に拾う必要はない、と考えているでしょう。私も、見て見ぬふりをしてきたのです。祭りのにぎわいから一変、ボランティアの人たちの努力がこんなにもひっそりと行なわれていることに、私は自分自身がはずかしくなりました。あの祭りの楽しさは、こうした陰ながら支えていただいている人々の力があってこそ成り立っていることに気付きました。

このような、無責任な考え方は身近な場面で感じることがあります。飲酒運転やいじめ問題など、共通する点は、全て、自分のことしか考えていない、「まあ、いいか。」という思いだと思います。こうしたあまい考えが、いろんな人を巻き込む事件や事故につながり、悲しむ人を増やしてしまうニュースを、何度も見てきました。自分の何気ない行動が、時には命を奪ってしまうこともある、大変なことです。このような問題を解決するには、まず問題を知る必要があります。一人一人が今の社会の問題について、正しい情報を知らなければいけません。ごみを道に捨てる人たちが増えていくとどうなるのか、どんな悲惨なことが起こってしまうのか、きちんと正しく知ることが、大きな一歩なのだと思います。

そして、二つ目は、知ったことをもとに、自分には、何ができるのかを考えることです。自分が出したごみを持ち帰る、足元に落ちているごみを拾う、悲しい顔をしている人に声をかける、そうした小さな思いやりが、社会を明るくすると思います。できることは小さなことかもしれませんが、みんながやることで大きなことに変わります。無責任な行動を減らし、少しでも周りの人に木配りをすること続けていきたいです。
そして、みんなが安心してすごせる社会を実現していきたいです。

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