「どがいな事があっても守る」 因島市漁協・曳舟保存会代表 箱崎照男さん

約300年にわたりつづいているとも言われている曳舟神事の保存に努めてきたことが評価され、因島市漁業協同組合・曳舟保存会は因島文化協会の平成18年度功労賞を受けた。その代表が同漁協組合長の箱崎照男さん(57)。

曳舟の始まりは、因島土生町の大山神社の前が海だった昔、そこで漁師が櫓をこいで舟の速さを競った推舟(おしふね)行事だという。一番になった舟を本殿前まで引き上げた。

曳舟神事はもともと5月5日の端午の節句に行なわれていた。現在では大山神社秋祭り恒例の神事である。大漁旗でかざられた舟は箱崎区の蛭子神社から大山神社まで引かれ、石段を本殿まで登っていく。

箱崎地区の漁師の家には次のような言い伝えがあるという。蛸が大きな石を抱えてあがってきた。これを見て漁師たちは「八幡さんをつれてきた」と喜び、その石を大山神社に上げておまつりした。

信仰心の厚い箱崎の漁師は、年3回の祭り、節句祭り・秋祭大祭・蛭子大祭にはみんな帰ってくる。とりわけ秋祭りは土生町最大の祭りだ。曳舟神事の後継者も50代から40代へと移行しつつある。

箱崎照男さんは、「どがいなことがあっても組合があるかぎり守りつづける。そうでないと先人に申し訳がたたん」と、決意をみなぎらせる。

箱崎照男さん

因島市漁業協同組合長・箱崎照男さん

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