「社会を明るくする運動」入選作文【1】誰かと一緒なら希望がある

尾道地区保護司会(木村修二会長)が行った第74回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。

誰かと一緒なら希望がある(小学校の部 尾道市長賞)

日比崎小学校6年 村田麗圭さん

「誰かと一緒なら希望がある」

この言葉は、夏休みに入る前、私が通っている小学校で先生と保護司の活動をしている先生の特別授業で聞いた言葉です。私はこの授業で、誰もが笑顔に過ごせる社会のために活動している保護司とはどんな職業なのか、犯罪や非行をしてしまった人は、どんな思いで社会にまた出るためにがんばっているのかなどを初めて知りました。この保護司という職業は、犯罪や非行をしてしまった人たちの話を聞いて、住む場所や仕事などを話している相手に寄りそい、地域に受け入れてもらうための手助けなどをする仕事だそうです。そして、犯罪や非行をしてしまった人たちは、トイレ、布団、机と小さな窓だけという厳しい生活をしたり、刑務所の中にある中学校「桐分校」での学びを通し、反省の心をつちかうために毎日約七時間勉強をしたりしているそうです。勉強をしたり、厳しい生活を送ったりしていることを知った時私は、自分の今送っている生活と比べてみると、とてもおどろきました。しかし、犯罪や非行という行動は決して許されることではないから、厳しい生活などは当然の事なのかなと感じました。

また、見方を変えてみると、毎日七時間の勉強も短いと感じられるのかもしれません。なぜなら、この毎日七時間勉強をしたり、何年も刑務所で生活を送ったりしても、亡くなってしまった命は一生帰ってくることはなく、被害にあった方々の心の苦しみや悲しみが消えることはない。そして、犯罪や非行があったという事実や記おくは、犯罪や非行を犯してしまった本人の心からも、被害にあった方々の心からも、消えることはないのだから。と私は思います。

また、この桐分校の教室では、法務教官がするどい目で見守っているそうです。私はこのようなことを授業で知りました。授業でお話を聞く前は、犯罪や非行はニュースで聞くことぐらいだったから、そんなに自分とは関係がないのかな(月)と思っていました。しかし自分が通っている学校の先生方の中に保護司をしている先生が身近にいることや、保護司の活動である犯罪や非行をしてしまった人に寄りそって悩みを聞いたり、いろいろなことを解決できるよう手助けしたりする活動は、身の回りの困っている友達の悩みを聞いたり、家族会議をして家族の中の問題を解決するために話し合ったりすることなどにつながる行動なんじゃないかなと気付きました。このことから、犯罪や非行をしてしまった人を決してひとりにせず、寄りそう保護司の活動は、自分の身の回りや自分の行動にもつながっているなと思います。私もそんな行動ができるようになりたいです。他人事として考えるのではなく、自分事として考えることは、社会を明るくしていくためにも、誰もが笑顔に過ごせる社会にしていくためにも、大切なんじゃないかなと感じました。

この授業を受けて、私がこれから日々の生活の中で自分にできることは、次のようなことだと思います。それは、正しい判断、行動を選ぶこと。そして、精一杯生きることです。特別授業で見たニュースの一部である、桐分校の生徒が中学生の卒業式に参加し、卒業する場面で桐分校の生徒が、

「…人生を無駄にしないでください」

と最後の言葉を伝えていました。私はこの言葉を聞いて自分の人生は自分の行動や判断などでがらりと変わる。今この時間、今ある人生をどのように生きるかは自分しだい。私は人生を、決して無駄にせず精一杯生きたい、生きようと思いました。

「過去とはちがう未来がある」

この言葉は、桐分校の生徒さんが習字の時間に書いていた言葉です。私は、この言葉を見て犯罪や非行という、決してしてはならない重い罪は、いつもなら笑顔で過ごせる日常も、ずっと心の中に真っ黒な事実や苦しみなどの思いが一生心の片隅にある人生へと変えてしまう。でもそんな暗い事実があっても残りの人生を生きていく時間はある。その残された人生を、終わりにするのではなく、過去とはちがう未来がある、と考え生きる。けれど、不安や心の苦しみはある。そんな誰かに保護司は寄りそい支え続けるのかなと感じました。

誰かと一緒なら希望が必ずある。居場所が生まれる。笑顔、明かりが生まれる。社会を明るくする運動は、身の回りのささいな行動からつながっているのだと思います。

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