ふるさとの史跡をたずねて【396】ほ場整備記念碑(尾道市因島重井町友貞)

ほ場整備記念碑(尾道市因島重井町友貞)

因島運動公園の前を通って北インターの方へ向かい、福友スズキ販売(車検のコバック因島北インター店)を過ぎると四国溶材と、はと印刷がある。その前で左折すると、大きな石碑が正面に見える。「ほ場整備記念碑」と書いてある。圃場(ほじょう)整備とは農地と関連施設の整備のことで国や県の事業で行われている。

ここの場合は広島県の公共事業で、段々畑を機械化農業に対応できるように平地化し道路や排水施設を備えたものである。

事業の詳細は裏面のプレートに書かれており、事業名は「県営ほ場整備事業(地域開発関連型)」と呼ばれるものである。8億3千万円の事業費で33㌶の土地を畑や商工業団地にした。平成7年から平成14年にわたる大事業でその受益者数は138名となっている。

元の段々畑のままであったら農業をやめたら元の野山に戻るだけであろうが、事業の結果十分な道路に囲まれた長方形に近い形になり、多面的な利用が開けたものと思われる。

歴史的に見れば、友貞、和貞等の遠い昔の荘園管理者と思われる人の名前が付近に残っている。また宮本常一氏が因島の畑を見て、段々畑の作物ごとの色の変化は荘園時代の名残だと言ったが、整然とした段々畑は勝手な開墾ではできなかったと思われる。

秀吉の太閤検地により、実質は刀狩りにより荘園の自衛権が奪われることによって、荘園制度は無くなるのであるが、ほんのわずかであったが留めていた荘園時代の面影は、ほ場整備事業によって我々の目の前から永遠に消失したわけである。

写真・文 柏原林造

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