75歳老人のフーテン 2019東北の旅【101】敦賀のタクシー運転手と大きな居酒屋

9月20日(金)⑥敦賀のタクシー運転手と大きな居酒屋

ここからは敦賀(つるが)駅前に帰るのはタクシーでなければ無理だが、タクシーはまず捕まらぬ。困っていると散歩中の若者がスマホでタクシー会社の電話番号を検索して教えてくれすぐ電話をかけた。この若者は親切である。

10分近く待ってタクシーがきた。乗ってみるとおしゃべりな運転手である。私に対する質問を連発してくる。こっちが質問したいのに。

やっと「原発城下町住み心地は?」と質問すると、「お客に原発関係者がたくさんいて有難い。町にも金が入る。万が一原発事故が起きると補償金をもらい別の町に住むのだ」と答える。

軽い、軽すぎる。話をする気が起きなくなった。しかし振り返って考えると、現地にいる人たちはそのような考えの人がたくさんいるのだと思え参考になった。最後に駅前の美味しい居酒屋を教えてもらった。

敦賀駅前付近の商店

運転手に教わった居酒屋に入ったが大きな店である。いわゆるチェーン店ではなく地元の居酒屋である。金曜の夜の稼ぎ時なのであろうが、大変な繁盛ぶりである。

私は一人なのでカウンターに案内された。7~8人の従業員は皆ヘッドホンとマイクを付けている。私の前のカウンターの向こうに40過ぎの厚化粧した大柄な女がにらみを利かしてマイクで従業員に指示を出し忙しく働かしている。責任者なのであろう。その姿にはすさまじい銭ゲバぶりがうかがえる。それが私の前にいるのだ。まったくチェーン店の労務管理もびっくりである。

八代亜紀の唄に「お酒はぬるめの燗がいい、魚はあぶったいかでいい」と言うのがあるが、そのゆっくりとした時間の流れに身をゆだねて酒をしみじみ飲みたいのだが、これでは台無しになっている。

敦賀の郷土料理へちこを頼むが塩辛いばかりでまずい、一切れ食べて箸が止まる。今度は無難なところで刺身と天ぷらを注文しての違いを痛感おしまいにした。東北と関西の文化圏する。

この際はホテルに帰りテレビを見ながらひとりで飲み直して眠りに入るのが一番と思い、ホテルに帰った。

田中伸幸(因島田熊町)

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