75歳老人のフーテン 2019東北の旅【94】みなと・さがん
9月19日(木)⑥みなと・さがん
新潟は近世に入りコメの積出港として発展し、日本海の西廻り航路(いわゆる北前船)が整備される頃になると日本海側最大の港町になっている。
最初、新潟の町は長岡藩領で代官所が置かれていたが、幕末近くなり海外との密輸事件が頻発し天領となり新潟奉行所が置かれる。
鎖国が撤廃される際には開港5港の一つになるほどの発展している。
明治時代に入ると県庁は城下町でないにもかかわらず置かれるほど経済的な実力が備わっていたのである。
信濃川に2本の放水路を作り水量を減らして沼や潟の埋め立てを可能にし、水量の減った河口を狭めて港の整備を進めてきた。
このように見てくると、新潟の発展はいかにコメの積出の河口港に依拠していたかということがよくわかる。
みなとぴあの隣は信濃川の河口港で「みなと・さがん」といわれる公園のような所になって整備されている。
150メートルほど離れた対岸には佐渡汽船の桟橋があり、大きな汽船が接岸している。その隣には斎藤家の大きな立体駐車場らしき建物が見える。ここからは見えないが佐渡汽船や立体駐車場の裏に入り江を造り漁港にしているという。
みなと・さがんを小学生が何十人も先生に引率されて歩いて行く=写真㊦。
港見学なのだろう。散歩する人達も見かける。みなと・さがんは安全な港見学の好立地の公園である。
人口に関しては平成17年の13市町村を合併したことにより人口が20万人以上水増しの増加をしているが、現在の新潟市の活気はその水増しの増加を微塵も感じさせない求心力のある都市になっている。
田中伸幸(因島田熊町)
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