「社会を明るくする運動」入選作文【1】今、僕にできること

尾道地区保護司会(村上俊昭会長)が行った第71回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。

今、僕にできること(小学校の部 尾道市長賞・広島県更生保護協会理事長賞)

重井小学校6年 伊賀棒陽生(いがぼうはるき)さん

最近、テレビやインターネットのニュースで、強盗や殺人などの凶悪犯罪について聞かない日はない。実際に僕が住んでいる町でも、そのようなことが起きたことがある。僕をはじめ多くの人が、毎日安心して楽しく過ごしたいと願っているはずだ。

それに、そういう犯罪を犯してしまった人たちも、生まれた時から犯罪者だったわけではないし、幸せに生きたいと思っていたはずだ。みんなが幸せを願って生きているはずなのに、なぜ人をだましたり、傷つけたりしてしまうのだろう。今、僕にできることは何かないだろうか。

犯罪を犯してしまった背景には経済的な問題や、心の病気、家庭環境など様々なことがあると分かった。今は、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、仕事を失って生活に困っている人や、ストレスから病気になる人も多い。そんな状況におかれたら、自分が大切で、自分のことを一番に考えるのは当然だと思う。しかし、それと「自分さえよければいい。」という考えは全くちがう。自分のことも大切にするけど、同じように周りの人のことも大切にできなければ、平和な世の中を創ることはできない。犯罪を犯す人たちの多くが、周りの人たちのことを大切に考えることができず、自己中心的な考えで行動してしまっているのではないかと僕は考える。もしかしたら、これまでに周囲の人に傷つけられたり、大切にされていると感じることがあまりなかったりしたのかもしれない。心が満たされていれば、犯罪者になることはなかったのではないだろうか。

僕は、犯罪を減らすためには、だれもが「自分は必要とされている大切な存在だ。」と感じることができる世の中を創っていく必要があると考える。そういう社会を創るために、僕たち小学生でも相手に寄りそっていくことが大切だ。

例えば、だれかに何かをしてもらったら、必ず「ありがとう」「あなたのおかげで助かったよ」などとお礼を言い、相手の存在が価値あるものだと感じてもらうことができる感謝の声かけをすることは、とても意味のあることだと思う。なぜなら、僕自身が感謝の声かけをしてもらった時に、自分のしたことがだれかの役に立ったと思い、とても嬉しくて、またがんばろうと思ったことがあったからだ。ちょっとした声かけで人の気持ちは大きく変わると思う。言葉は、人を傷つける凶器にもなるが、ときには人の気持ちを前向きにするエネルギーにもなる。みんなが感謝の気持ちを忘れずに自分が言われたらうれしい言葉を相手にかけてあげるようにするだけでおたがいの心は温かくなる。

相手を大切にし、思いやりの心を持つことで、自分も相手から大切にされる存在になると思う。だれかに大切にされている実感があれば、自分も周囲の人を大切に思う気持ちが自然に生まれるのではないだろうか。そういう温かい気持ちでいろいろな人とつながっていくことができれば、道をふみ外しそうになったときに、ふみとどまるきっかけにもなる。

小さいことかもしれないけれど、みんなが心がけることで、少しでも状況が変わって犯罪が減るかもしれない。僕はまず、自分にできるこのような感謝の声かけから始め、周りの友達を巻きこんで、少しずつ広げ、犯罪を減らしていけたらいいなと考えている。今、ぼくにできること、それは今から始める積極的な感謝の声かけだ。

第71回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテスト 表彰者の皆さん

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