因島大橋と生口橋はなぜ形が違うのか【第2章】③考察
因島大橋と生口橋はなぜ形が違うのか
因島高校3年 土井田大智(どいただいち)
第2章
③考察
実験1の考察
ケーブルにかかる張力は、予想に反して、橋が短くても長くても圧倒的に吊り橋の方が大きかった。
吊り橋は塔から塔へ渡した主ケーブルに橋桁の重みがすべてかかっているので、太くて頑丈なものでなくてはならないことが分かった。
それに対して斜張橋は斜めから橋桁をケーブルで引っ張っているものの、吊り橋よりも小さな力で引くことができる。ケーブルで橋桁を橋塔の下部に押し付けることで、橋塔との接点で上向きの力を得ているのではないかと思われる。
橋塔にかかる荷重は、橋を長くしていっても常に吊り橋の方が斜張橋より大きいことがわかった。
このことは実験前の仮説で橋にかかる「負荷」というように捉えていたが、実験で橋の模型を作る際に橋を安定させやすかったことから「橋塔が地面にしっかりと接地することができる」というふうに捉え直すことが出来るのではないかと思った。これは、逆に橋全体の強度につながるのではないかと思う。橋塔へ負担はかかるがマイナス面ばかりではないと思われる。
橋桁にかかる圧縮力は斜張橋の方が大きかった。
吊り橋の場合は、橋桁の中央から枝ケーブルによって真上に引っ張っているので橋桁そのものには圧縮力ははたらいていない。
一方、斜張橋の橋桁は、通行する人や車の重量に耐え得る強度だけでなく、横からの圧縮力にも耐え得る強度が必要であることが分かった。このことは、橋の長さが長くなれば、その分重量が大きくなり、斜張橋は長い橋には不向きであることが分かった。
これを軽減する方法として、斜張橋の橋塔を高くしてケーブルの角度を大きくすることが考えられる。そうすると斜張橋は橋塔をなるたけ高くする必要がある。反対に、吊り橋は橋桁にかかる圧縮力は0(ゼロ)なので、橋桁をより薄く作ることができるはずだ。そうすれば橋桁を支えるケーブルにかかる張力をより小さくすることができるのではないだろうか。
実験2の考察
- 揺れが収束するまで10秒
- 揺れが収束するまで30秒
実験2では橋の揺れについて比較した。揺れが収まるまでの時間を比較した結果、吊り橋の方が斜張橋に比べて3倍の時間がかかっていることから、吊り橋の方が揺れに弱いことが分かった。
これは予想していた結果と一致した。おそらく吊り橋は主ケーブルから枝ケーブルが垂直に垂れ下がり、橋桁を吊り下げているので、いったん揺れが始まると振り子のように揺れが止まりにくいことが原因だと思われる。
吊り橋の方が、地震や風に対する十分な対策が必要だということが分かった。
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