因島で見た野鳥【59】ハクセキレイ

スズメ目セキレイ科の1種、全長21cmの水辺の鳥で、因島では年中見る事ができ、繁殖もしている。体形はセグロセキレイに似ており、飛べばセグロセキレイ同様、翼と腹の白が目立つ。セグロセキレイは、顔の下半分が黒い(若鳥では灰色)が、ハクセキレイの顔は白く(若鳥は灰色)、細くて黒い過眼線がある。冬羽は背が灰色で、背が黒いセグロセキレイに比べ白っぽい。この事が、ハクセキレイの名前の由来であろう。しかし、夏羽のオスは胸・頭・背は黒く、セグロセキレイに似ている。秋にみる若鳥は、体が微かに緑がかった灰色でセグロセキレイの若鳥に似ている。いずれの場合にも黒い過眼線があり、セグロセキレイと異なることが分かる。

ハクセキレイの鳥類アトラス(山階鳥類研究所:鳥類回収記録解析報告書1961~1995年)によると、放鳥総数約5万7千羽、回収総数417羽で、回収総数の93%は国内(主に北海道)で、7%が外国(ロシア)で回収されている。ここに転載した放鳥回収図は、国内で放鳥されたハクセキレイが外国で回収されたケースを記したもので、黒丸の地点で放鳥され、線の終端で回収されたことを示す。回収された個体が線に沿って飛んだという意味ではない。

これによると、因島で夏に繁殖している例もあるが、夏には北に渡り冬に北から渡ってくる個体もいる可能性がある。主題からそれるが、三十数年かけて6万羽近くのハクセキレイを放鳥し、回収出来たのが僅か400羽余りという。放鳥・回収調査に携わる人達に脱帽である。

(写真・文 松浦興一)

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