因島で見た野鳥【32】カワウ

カツオドリ目ウ科、全長82cmの水鳥で、因島では留鳥。雌雄同色で、体は遠目には黒く見えるが、背は黒い縁取りの茶褐色の羽で覆われている。婚姻色では、頭が白くなり、足の付け根に白斑ができる。嘴は黄色で先端はかぎ状、口角に黄色の模様がある。足指に水掻きがある。潜水して魚を捕り、水面に出て丸呑みする。ウ類は、潜水しやすいように羽には油分が少なく、水に濡れるので、頻繁に羽を広げて乾かしている。

外海にすむウミウはカワウに似ているが、背は緑がかった色をし、口角の模様もカワウと異なる。筆者が因島で確認できたウは、全てカワウである。

ウを使ってアユを捕る鵜飼は、奈良時代にはすでに行われ、「日本書紀」の海彦、山彦の神話の中に、「ウ」の羽で産屋の屋根を葺いたとあるので、古くから人との繋がりは深い。「ウ」の語源は明確ではないが、「浮(う)」の意とか、神話の産屋の「産(う)む」によるとの説がある。鵜飼にカワウが使われたこともあったが、現在はウミウが使われている。

(写真・文 松浦興一)

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