故郷への手紙【36】島時間(2)

島時間(2)

宿泊地はバスで行く予定だったが、乗り場がよく分からず歩くことに。
歩いて1時間程度なら大丈夫。

小学生の頃、三庄から椋浦までをよく歩いて帰った。
そのおかげで歩くことは苦にならない。

海の気配に誘われて、波止場へ寄り道。
のぞき込んだ海の色に驚いた。
テトラポットに乗り移ること、何分たっただろうか。
透き通った青に夢中になった。
魚釣りをするおじちゃん達と出会い、餌に集まる魚達と出会った。
通り道にはパン屋さんや八百屋さんがいくつかあって、小さな楽しみをいくつも見つけた。
歩いて正解だったなと、一歩一歩進みながら感じたのであった。

宿は相部屋のゲストハウス。
宿泊者は私だけ。三段ベットが並ぶ部屋を独り占め。
鈴虫が鳴く声を聞きながら過ごす夜。
そういえば、途中で立ち寄ったパン屋さんのパンに「秋季限定」とあったのを思い出した。
「ここは秋なのか」
季節をタイムスリップしたかのような心地とともに、眠りについた。

早朝4時、雨音で目を覚ました。
雨が止むのを待ち出発することに。
薄暗い玄関に置き手紙を残し出発した。

帰り道で見つけた島にがうり。3本200円という値段に驚いた。
青々と鮮やかでつややかな姿に惹かれ、買って帰ることに。
何を作ろうかなと考えるだけで心が踊った。
二度訪れて感じた。
この土地の空気に吸い寄せられるように惹かれている。

また来よう。

青木めぐみ

(青木恵)

[ PR ]ピザカフェつばさ

因島の美味しいピザ屋「ピザカフェつばさ」

みょーんと伸びるチーズとこだわりの生地を溶岩石窯で一気に焼き上げます。
テイクアウト歓迎。

尾道市因島土生町フレニール前(旧サティ因島店前)
TEL 0845-22-7511

平日・土曜日 11:00~22:00
日曜日・祝日 11:00~14:00