かんころやかぼちゃばかりを食べし頃の友の来たりて時を忘るる

片山 哲子
 戦時体制のしわ寄せで飢餓が国中を覆った…そんな少女時代の記憶が蘇り、作者は当時の友と語る。
 かんころやかぼちゃを食べながら神風が吹くのを信じていた。何でもかでも可笑しかった。娘らしい衣服を身に着けたかった。俳優の何某に憧れた。食材のあれこれ。空腹の経験。髪形のこと。同級生の消息。誰彼の噂などから始まり、一別以来の報告まで『話が弾む懇親会』であり、人として大切なメッセージを含んでいる。


 例えば、腹いっぱい食べられることへの感謝。相互信頼の確認。同時代性への畏敬。生命ある物への共感。奉仕と平和への協力…
 話を元に戻せば、かんころやかぼちゃは確かに…ようけ食いました。
いま「ようけくいました」を漢字変換したら、『世有卦食い増した』となったじゃアないの。往時の食欲一辺倒の世相の再現には、ビックリダァ
 大豆粕の場合は「できれば食いたくない」という抵抗感もあった…と思う。
 当時は食っていて、現在食わないのは「いもづる」と声を出すと「そりゃア自然食品で売ってるョ」と教えられた。ソウデスカ。
 それでは質問。『当時に有って、現在は無い物なんですか』…「それは少年少女時代のキラキラ夢」です。
 夢は高齢化時代にこそ必要な資源で『キラキラ夢』でなければならない。「キラキラ」を、「活性化の原資」と言い換えてもよい。
 『避けられぬ高齢化に向い、我々は個人であっても、社会であっても、生き生きとしていなくてはならない』…そこで…
 『あなたならどうする?』と問われたとき、私は答えられるだろうか…
(文章・平本雅伸)

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