因島で見た野鳥【77】ヨシガモ

ヨシガモ

カモ目カモ科の一種で、全長 オス54㎝、メス48㎝中型のカモ、淡水カモ。

中国北東部・シベリヤなどで繁殖、日本には冬鳥として渡ってくる。少数だが北海道でも繁殖する。向島の野池では、しばしば飛来を確認していたが、因島で見たのは2020年2月が初めてである。

写真①ヨシガモ・オス

写真①は、本年4月に撮影した冬羽のオスで、目先から頭頂にかけて赤紫色。目から後頭にかけて緑色で、この部分は、光によっては、鮮やかに輝く。嘴は黒く、喉は白い。首に黒い横線がある。体全体は、小さな波状の斑があるが、遠目には灰色に見える。翼鏡は緑色で、腰あたりに、長い鎌状の飾り羽(三列風切)を持っている。メスは、褐色で黒褐色の斑があり、多くのカモのメスと同様に、特別に変わった特徴はない。

江戸時代中期から、「よしがも」、異名で「をしかも」とも呼ばれていた。これは、姿が美しく、「をしどり」に似ていることから(鳥名の由来辞典・菅原浩・柿澤亮三)。英語名では「falcated duck」と呼ばれ、鎌形状の(falcated)飾り羽に由来していると思われる。

写真②ナポレオンハットを被ったヨシガモ・オス

写真②のように、後頭の冠羽が尖って見えることがあり、嘴も含めて見ると二角帽子を被っているように見え、ナポレオン・ボナパルトが横向きに被っている帽子に似ていることから、ナポレオンハットを被っているカモとして親しまれている。

これまでに因島で観測出来たカモ科の野鳥は、淡水カモが、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、マガモ、ハシビロガモ、オナガガモ、オカヨシガモ、ヨシガモの8種で、海ガモが、ホシハジロ、キンクロハジロ、メジロガモ 、スズガモの4種で、あわせて12種となる。

(写真・文 松浦興一)

※「因島で見た野鳥」は、2020年3月7日の(76)スズガモで終わりとしましたが、その後の撮影で新たに確認出来た野鳥種があります。また、すでに紹介した野鳥種でも、興味深いと思われる様子を撮影しています。今後、これらの写真を、「因島で見た野鳥」として、不定期ですが、写真を中心に掲載の予定です。

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