因島で見た野鳥(73)オオジュリン

喫茶ブラームス(因島田熊町)野鳥写真展 2月12日から

第4回「因島で見た野鳥ー冬に来るカモたち」写真展が2月12日、因島田熊町のギャラリー喫茶ブラームス(TEL0845-22-5112)で始まる。3月28日まで。作品は、本誌で連載中の松浦與一さん(因島中庄町)が、観察しながら撮影したもの。日祝店休日。午前10時~午後5時。

オオジュリン

スズメ目ホオジロ科の一種で、全長16㎝、ユーラシア大陸の中~高緯度域で繁殖し、冬は南下する。日本では、夏に北海道・東北地方で繁殖する種もいる。因島では冬に見たが、本州以南に南下する旅の途中であったかもしれない。夏羽のオスは、頭部と喉が黒く、白い頬線がある。因島で見るのは冬羽で、頭と頬は褐色で淡い黄褐色の眉斑があり、ホオジロのメスに似ている。しかし、背に灰褐色と黒の縦斑が目立ち、ホオジロと違って、下面は白く脇には褐色の縦斑がある。ヨシに止まって採餌することが多い。鳴き声を「ジョリン」と聞き做し、小型の種を「こじゅりん」、大型の方を「おおじゅりん」と呼んだとの説がある(菅原・柿澤:鳥名の由来辞典)。

鳥の起源に関する研究で、近年画期的な発展があった。ここでは、2018年の日本鳥学会誌に掲載されている論文、“川上・江田:鳥類の起源としての恐竜と、恐竜の子孫としての鳥類”に基づいて、「鳥類は生き残った恐竜である」ことを述べる。
鳥類と恐竜は2足歩行で骨格もよく似ており、両者は類縁関係にあるとする説は古くからあったが、これは2足歩行を個別に得た結果、生態がよく似てくるという「収斂進化」であり、類縁関係の根拠ではないとの考えがあった。

鳥の特徴として本連載(71)で、2足歩行、羽毛、翼、歯のない嘴、気嚢システムなどを挙げた。ところが、近年、羽毛を持った恐竜、翼を持った恐竜、歯のない嘴を持った恐竜、気嚢を持った恐竜など、上述の特徴を持った恐竜の化石が次々に発見され、歯を持った嘴の鳥類の化石も発見され、鳥類の起源が恐竜であるとする説が、形態学より有力になった。さらに、発生学とか分子系統学の研究からも、この説に矛盾がないことが検証された。

2億3千年前から繁栄していた恐竜は、6600万年前に多くの生物種と共に絶滅したが、獣脚類恐竜から進化した恐竜の一部が、鳥型恐竜として生き残った。これが現生鳥類の祖先で、その後、多様な環境に応じて進化(適応放散)したのが、現在の鳥類ということになる。始祖鳥は、現生鳥類が生まれる遥か前に発生し絶滅した鳥型恐竜の一つで、現生鳥類の祖先ではない。恐竜が大量絶滅した時に絶滅を逃れた動物の一つが、恐竜から逃げ隠れしていた哺乳類で、その後大繁栄した。ヒト(ホモ・サピエンス)が登場するのは、たかだか、20万年前である。文字が成立し、化石ではなく文献などで歴史事象を検証できるのは、6千年前からである。

(写真・文 松浦興一)

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