因島で見た野鳥【15】キジバト

ハト目ハト科の一種。全長33㎝で、因島の町中に普通に住んでいる留鳥。体はぶどう色を帯びた灰褐色で、頚部側面に黒と青灰色の横縞模様がある。羽に黒と赤褐色の鱗状の斑があり、この模様がキジに似ていることから、キジバトと呼ばれているようだ。

古くは、「やまばと」と呼ばれていた。代表的な「聞き做し」は、「デ デッ ポー」で、呑気に鳴いているように聞こえる。事実、キジバトは、警戒心が薄く、猫に襲われることも少なくないらしい。

宮沢賢治の童話に、「グスコーブドリの伝記」がある。冷害の年で蕎麦粉が残り少ない冬、幼いグスコーブドリの父親が夜に外に出て帰らず、家の近くで凍死していた。やがて、母親もグスコーブドリと妹を残して家を出た、という悲しい話で始まり、二酸化炭素による気候変動につながる話で終わる。

それはさておき、東北地方での「聞き做し」に、「デデ(父)コ(粉)クエ(食え)」がある。呑気そうなキジバトを見て、グスコーブドリのことを想うことがある。

(写真・文 松浦興一)

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