幕末の尾道出身の偉人 碁聖・本因坊秀策と横綱・陣幕久五郎が生誕180年

掲載号 09年05月09日号

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 幕末に活躍した尾道の2人の少年が生誕180年を迎えた。文政12年(1829)5月5日生まれで因島外浦町出身の本因坊秀策と出雲の国松江市東出雲町出身で同年5月生まれの横綱陣幕久五郎。ともに少年時代に尾道で才能を見つけられ、江戸に送り出されて開花した。

 10日には尾道市東土堂町の光明寺で十二代名横綱の功績を次代に継承しようと「しのぶ会」が開かれるという。当日は午前8時20分から同寺の祭壇に献茶。相撲甚句の奉納などがあって本堂には裏千家と速見流の2席が設けられ、白菜やシイタケなどちゃんこの具材を使った特製点心が振舞われる。

 陣幕は幼名石倉慎太郎。18歳で尾道の初汐久五郎に弟子入り。大阪―江戸相撲の土俵を踏み入幕後は87勝5敗17分けで勝率9割4分6厘。生涯一度も「待った」をしなかったことは有名。光明寺境内の墓前に「うけながら、風の押す手を柳かな」と刻んだ句碑がある。

 秀策は早逝。陣幕は明治36年(1903)74歳で天寿まっとう。ともに社会に貢献した。

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