「洋服の青山」の創業者・青山五郎さんをしのぶ

掲載号 08年06月21日号

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 国内最大手の紳士服専門店「洋服の青山」の創業者、青山五郎さんを「しのぶ会」が16日、福山市のホテルであった。発起人代表は羽田皓福山市長で、友人や同級生をはじめ政財界や地元の活動を通じて交流のあった約370人が集った。

 五郎さんは府中市生まれ、府中高校卒後専売公社に入社。一念発起して脱サラ、紳士服専門店を設立した。兄二人の府中中学(現府中高校)から一高―東大という秀才コースに肩を並べるには商売しかないという人生目標を選択。やるからには日本一を目指すと、突っぱしった。

 府中市には上場2社(リョービ、北川鉄工)という目標があった。紆余曲折を切り抜けて辿り着いたのが郊外型店舗だった。上場企業に成長した青山商事の創業者、五郎さんは若いころJCや商工会議所に入会すると考え方が画一的になる―と、独自の道を進んだ。社長になってからは「リーダーは孤独」と寂しがり、経済界においてはカリスマ的存在と同時に世話好き、ロマンチストで選挙好きな人だった。

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