音たてて北風よわが胸に吹け豊けき遥ろけきもの携えて

掲載号 08年01月01日号

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池田 友幸

 毎年、元旦に本作品の「豊けきもの」、「遥ろけきもの」を、約三十五年間も想像し続けているが、いまだにその姿が見えない。その理由は、私が「見えなくてもよい」と思っているからだろう。

 「豊けきもの」とは何か。最近になって「命の連鎖を断ち切らないこと」かもしれぬと思い始めた。身の回りでは、因島の「豊けきもの」について目を配り、文化の蓄積を確認したく思う。

 「遥ろけきもの」とは何か。生命が誕生して現在までの長い時間のことか。身の回りでは、因島の「遥ろけきもの・風土の成り立ち」に、心を通わせたい。

 「北風」とは何か。順境・逆境という別でいえば逆境をいうのだろうが、逆境は逆転できるものだ。そのため、因島再生の「豊けき遥ろけきアイデア」を温めたく思う。

 あけましておめでとうございます。本欄に関わり二年目に入りました。本年もよろしくお願い申し上げます。

平本雅信

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