2007年の因島を振り返る

掲載号 07年12月29日号

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 平成19年もあとわずか。この1年、さまざまな出来事が通り過ぎていった。昭和28年、7ヵ町村が合併して因島市が誕生して約半世紀。造船城下まちとして栄枯盛衰の道をたどり平成の大合併で尾道市へ編入合併。市と市が合併した例は珍しいことだった。造船不況による過疎化は少子高齢化に拍車をかけ橋で結ばれた隣接の瀬戸田町との合併が不調に終った結果、背に腹は代えられぬ選択だった。

 不安のなかでの手探りの合併協議は旧市町の地域生活文化の融合に違和感を感じながらの一年間が過ぎ、亥(い)年の統一地方選を迎えた。4月には亀田良一市長の引退で12年ぶりの尾道市長選に「市政継承」を掲げた前同市教育長の平谷祐宏氏が元因島市長の岡野敬一氏を制して初当選した。

 「持続する都市づくり」「芸術文化の都市」などを基本政策に挙げているが、30年ぶりの活況に勢いづく因島の造船関連業界の求人、農漁業後継者問題などの施策に独自の手腕を発揮してもらいたいと願う年の瀬である。

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