日立造船に学徒動員 山下松栄さんに聞く(前)

勤勞課待避壕勤勞奉仕

写真には「勤勞課待避壕勤勞奉仕・昭和19年12月8日」と記されている。

土生高等女学校(現在の因島高校)の3年生の時、日立造船因島工場に学徒動員され、7月28日の大空襲を体験した山下松栄さん(89)に話を聞いた。山下さんは因島田熊町在住。

土生町に生まれ、土生小学校に通学。当時は三庄町に住み土生工場の労務課の事務に就いていた。徴用工、学徒動員、朝鮮人徴用工、英軍捕虜の出勤調査をしていた。

写真にあるように労務課全員で防空壕を掘った。空襲当日は、本館事務所にいた。

空襲警報ではなく警戒警報だったので、まだ安心していたところ、生名島方面から低空でグラマンからの機銃掃射をバリバリバリと受けた。慌てて自分たちが掘った防空壕に飛び込んだ。

高射砲で撃ち合ったSB艇(上陸用舟艇)に乗っていた人たちが大分亡くなった。明日出航という日寅丸が炎上するのを目撃した。

上司から遺体が運ばれた近くの善行寺に行って記録をしなさいと言われたけど、うろたえていてできなかった。

(つづく)

学徒動員

大戦での日本の敗色が濃くなるなか昭和18年(一九四三)6月には学徒戦時動員体制が敷かれた。大学などの学生は戦場へ、国民学校高等科、旧制中学校、女学校の生徒は軍需工場へ動員された。

土生高等女学校の生徒は土生の日立造船因島工場、三庄分工場、田熊の占部造船所に動員された。

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