ふるさとの史跡をたずねて【282】常夜燈(尾道市因島重井町伊浜)

常夜燈(尾道市因島重井町伊浜)

因島重井町のフラワーセンターの正面をまっすぐ海の方へ下る。方角としては北西である。道路の向こう側の三角形の小さな除虫菊畑の右(北東)端に常夜燈がある。私としては伊浜の金毘羅灯篭と呼びたいところであるが、前回常夜燈と書いたので、こちらも常夜燈としておく。またしても金比羅さんである。

因島の海の近くや、元海の近くだったところに、金比羅さん、宮島さん、そして住吉さんと呼ばれている神社や石碑などを数えたどれくらいになるのだろうか、などと思ってしまう。周りを海で囲まれており、そして危険と隣り合わせだから、日頃から三社を祀り祈ってきた名残である。

白滝山を背景にしたので、こちら側に「天保九戌十一月吉日」と書いてあるが、反対側には「金毘羅大権現」と書かれている。四国の本社は反対方向だが、海に向かって拝むのなら、この方向で良いのかもしれない。

竿の部分の文字は二面で、両側には石像が彫られている。石仏と言ったらおかしいので、ご本尊か何かだろう。

この辺は、かつての伊浜新開の堤防のあったところだから、おそらくその上にあったものと思われる。のちに宮沖新開ができて内陸部になるが、八幡神社参道の常夜燈としてこの辺りに留まったのだろう。道路拡張に伴い移動されて、基壇が別の石材に変わっている。おそらく元の基壇に作者銘が記されていたのではないかと思う。

写真・文 柏原林造

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